コロッケさんのコロッケ店が「美空ひばりBOX」を発売 生誕85年記念、料理番の女性が伝授【にっぽん食べ歩き】

美空ひばり家の料理番・辻村あさこさん監修のエビコロッケ(提供写真)

 物まねタレントのコロッケさんがプロデュースしてチェーン展開する「コロッケのころっ家」が「美空ひばりBOX」の販売を始めた。ひばりさんの生誕85年に合わせ、長く料理番を務めた辻村あさこさん(71)の協力でエビコロッケのレシピを再現した。(共同通信=中村彰)

「コロッケのころっ家」第1号の新小岩店の開店をPRするコロッケさん=2021年2月、東京・新小岩

 「美空ひばりBOX」は辻村さん監修のコロッケ3個と定番商品の特製ビーフコロッケ2個のセット。「いいコロッケ」の語呂合わせで価格は1156円(税込み)に設定した。

 辻村さんのコロッケは小エビをふんだんに使い海の香り満点。それでいて、どこか懐かしさを感じさせる素朴な味わいだ。
 辻村さんは1973年から東京都目黒区のひばりさん邸でお手伝いを始め、89年にひばりさんが52歳で亡くなって以後も、現在は「美空ひばり記念館」となっている屋敷に住み、ひばりさんらをまつる仏壇に毎日3回、食事を供えている。

美空ひばりさん(右)と辻村あさこさん(提供写真)

 記念館で開かれた商品発表会でひばりさんの扮装(ふんそう)をしたコロッケさんは「これ以上ないコラボです。本当にいいのかなと思いつつ話をしたら、もともとコロッケが好きで家族で食べられていたということで受けていただけました」と発売の経緯を説明した。

 ひばりさんの養子でひばりプロダクション社長の加藤和也さんは「ひばり家のレシピを守ってくれて大変ありがたい。僕のお弁当にもよく入っていたコロッケを皆さんに食べていただけるとうれしいです」と話していた。
 コロッケさんとひばりさんは直接の面識はないが、「生前、母と一緒にテレビでコロッケさんの物まねを見て、二人で大笑いしていた」と加藤さんは思い出を話していた。

「美空ひばりBOX」の発売を発表するコロッケさん(左)と加藤和也さん=東京

 商品にはおまけとして、ひばりさんとコロッケさんの似顔絵と千社札風のステッカーが付く。今後はコラボ商品の第2弾として、ひばりさんの大好物だった松阪牛をふんだんに使ったビーフコロッケを投入する計画だ。

 「コロッケのころっ家」は2021年2月に東京・新小岩に第1号店がオープン。現在、埼玉、千葉、東京、静岡、愛知、大阪、兵庫の各都府県に計15店を展開している。

「美空ひばりBOX」のおまけの特製ステッカー

 ひばりさんは1937年5月29日、横浜市で誕生。9歳で歌手デビューし「天才少女歌手」の異名を取る。以後、「柔」(64年)、「悲しい酒」(66年)、「川の流れのように」(89年)などのヒット曲を連発。生涯にレコーディングした楽曲は1500に及ぶ。89年6月24日、間質性肺炎による呼吸不全のため死去。52歳だった。

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