米バイデン政権、「イラン核合意」復活へ動き出す=ウクライナ危機で―イスラエル説得へ

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米バイデン政権は欧州の主要国と協力して、トランプ政権が破棄したイラン核合意の復活を目指してきた。しかしその最終段階で、イラン側が、イラン革命防衛隊(IRGC)の「テロ組織指定」を米国が取り消さない限り、核合意の復活に同意しないと主張したため、交渉が中断しているが、ロシアのウクラナイ侵攻が様相を一変させた。

ウクライナに侵攻したロシアへの石油依存からの脱却を目指している西側諸国にとって石油市場へのイランの石油供給は極めて重要である。

中東外交に詳しい専門家によると、この問題の解決に向けた動きが活発化してきた。欧州連合(EU)側の交渉責任者が最近イランの責任者と2日間協議した。EUの外相に相当するボレル氏は「イランとの会談は予想以上にうまくいっている」と指摘している。

さらに、カタールのタミーム首長がイランに行き最高指導者ハメネイ氏とライシ大統領と面談している。

同首長は中東地域の緊張緩和との観点から、米国、イランの和解と核合意の復活を待望しており、来週、ドイツ、英国その他を訪問する際もその線で熱心に動くことが期待される。

実際にはバイデン大統領が「テロ組織指定」を破棄するか修正しない限り、イランは譲歩しないとみられる。これについては米国内で上院の共和、民主両党から強い反対が予想されるため、容易ではない。

しかしイランの核開発に歯止めをかける協定の実現のためにはバイデン政権が一歩踏み込む必要があるが、その可能性も浮上している。

また、イラン核合意の復活に反対するイスラエルについては、6月後半に予定されているバイデン大統領のイスラエル訪問の際に、同大統領がが説得することになる、という。

イラン核合意の再建交渉について、欧州ではイラン革命防衛隊をめぐる対立により「こう着状態に陥っている」と見る向きが多いが、ウクライナ危機が促進材料となっている。(八牧浩行)