アダム・ジョーンズが引退か 「日本シリーズでの一発は最高の送別」

メジャーリーグで14年、日本プロ野球で2年プレーし、多くの人々に愛されたアダム・ジョーンズが「プレイヤーズ・トリビューン」で記事を公開し、現役引退を示唆した。ジョーンズの記事は2021年の日本シリーズ第5戦で放った代打決勝アーチの話からスタート。ジョーンズはその記事のなかで「これからもプレーを続けたいと思っている。でも、ヤクルト戦のあの一発が最後なら、それでいいんだ。日本シリーズのような大舞台で一発を打つことは、本当に最高の送別になる」と記している。

2006年にマリナーズでメジャーデビューしたジョーンズは現在36歳。メジャーリーグではマリナーズ(2006~07年)、オリオールズ(2008~18年)、ダイヤモンドバックス(2019年)と合計14年プレーし、通算1823試合に出場して1939安打、打率.277、282本塁打、945打点、97盗塁、OPS.771をマークした。2011年から7年連続で25本塁打以上を放ち、自己最多の33本塁打、108打点を記録した2013年にはシルバースラッガー賞を受賞。また、リーグ有数の中堅手としてゴールドグラブ賞も4度受賞し、オールスター・ゲームにも5度選出された。

2020年からは活躍の場を日本に移し、オリックスバファローズで2年プレー。2020年に日米通算2000安打を達成し、2021年はヤクルトとの日本シリーズ第5戦の9回表に代打決勝アーチを放った。ジョーンズは「野球は長年にわたって多くのものを与えてくれた。多くの場所に連れて行ってくれたし、想像以上のものを見たり、経験したりすることができた。だから、日本シリーズのような大舞台で一発を打つことは、本当に最高の送別になる」と記しており、あの決勝アーチがキャリアの締めくくりに相応しいと考えているようだ。

ジョーンズはフィールド上の活躍だけでなく、人当たりのいい性格や地域社会への貢献もあり、クラブハウスのリーダーとしても存在感を示していた。アメリカ代表の一員として2013年と2017年のワールド・ベースボール・クラシックにも出場し、特に2017年のドミニカ共和国代表との試合で見せた鮮やかなホームランキャッチは多くの人々の記憶に残っているに違いない。素晴らしい成績をマークしているジョーンズだが、その成績以上に大きなインパクトを残した選手だった。

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