メッツ・デグロムは着実に回復中 マウンドからの投球は解禁されず

右の肩甲骨のストレス反応により開幕から故障者リスト入りしているジェイコブ・デグロム(メッツ)は日本時間5月17日に検査を受け、着実に回復中であることが確認された。デグロムの検査結果については、ビリー・エプラーGMも「かなり綺麗だった。本当に良さそうに見えた」と話している。ただし、デグロムはまだマウンドからの投球を解禁されていない。マウンドからの投球再開までにどのようなプロセスが必要かは不透明であり、依然としてデグロムが戦列復帰する具体的な時期の見込みは立っていない。

メジャーリーグ公式サイトでメッツを担当するアンソニー・ディコーモ記者は、デグロムの復帰時期について「最高のシナリオでも少なくとも1カ月かかるだろう。7月になる可能性もあれば、後半戦まで復帰できない可能性もある」と記している。ジェレミー・ヘフナー投手コーチによると、デグロムはマウンドからの投球が解禁されて調整を行ったあと、マイナーで3~5試合のリハビリ登板をこなす必要があるという。ヘフナーは「骨だから筋肉や腱とは違うんだ」と語り、デグロムの戦列復帰までのプロセスについて慎重な姿勢を貫いている。

今週の時点で、デグロムはフロリダ州にある球団施設で平らな地面から最長75フィート(約23メートル)を投げていた。これはマウンドからの投球が解禁されるまで、今後も継続されていくことになる。ヘフナーは「もちろん、できる限り早く復帰してもらいたい。でも、適切なプロセスを経る必要があるんだ。チームのため、今年ワールドシリーズに勝つためにベストの選択をする必要があるけれど、選手にとってもベストの選択をしないといけない」と語っており、チームのために選手のキャリアを犠牲にしたくないとの思いも持っているようだ。

絶対的エースのデグロムを欠くなかでも好スタートを切り、ナショナル・リーグ東部地区の首位を快走しているメッツ。そうしたチーム状況も、デグロムがじっくりと時間をかけて戦列復帰へのプロセスを歩むことを後押しする。万全の状態でデグロムが復帰したとき、首位を快走する好調のチームにまた1つ、大きな武器が加わることになる。

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