九州教具グループ SDGsに意欲 フードロス削減、研修プログラムなど着手

ホテルベルビュー長崎出島で提供している小分けの朝食(九州教具グループ提供)

 国連の持続可能な開発目標(SDGs)活動に熱心な九州教具グループ(長崎県大村市)。運営するホテルでフードロス削減を進め、SDGs研修を盛り込んだ修学旅行プログラムの構築などにも着手している。船橋修一代表は、SDGsを推進する県と協力し、県内での普及に意欲を見せる。
 ビジネスホテル「ホテルベルビュー長崎出島」(長崎市江戸町)は昨年3月から朝食の提供方法を変更。大皿から取るビュッフェ形式から、小分けの料理を選ぶようにした。新型コロナウイルス対策として始めた試みだったが、フードロス削減にも貢献。2020年2月と昨年5月の客1人当たりの平均廃棄量を比べると、約40%減ったという。
 修学旅行用の研修プログラムは、SDGs活動に取り組む社員や外国籍の社員との意見交換などを想定。旅行会社と組み、他県からの高校生向けに一部で試行を始めている。

大石知事にSDGsの取り組みを説明する船橋代表(右)=県庁

 これらの活動が評価され、全国の地方新聞と共同通信が地域活性化の取り組みを表彰する第12回地域再生大賞で、特別賞の「SDGs企業賞」を獲得した。
 船橋代表は17日、受賞報告のため県庁に大石賢吾知事を訪ね、「県と一緒に活動を広げたい」と抱負。大石知事は「(九州教具グループが)いろんな面で積極的に取り組み、県内企業の参考になり刺激にもなる。(県も)県内全域で盛り上げていきたい」と述べた。


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