国道8号の福井大橋など渋滞緩和へ「新九頭竜橋」10月22日開通 北陸新幹線と橋脚を共有する全国初の一体橋

10月22日に供用開始される新九頭竜橋=5月17日、福井県福井市(九頭竜川左岸側より日本空撮・小型無人機ドローンで撮影)
新九頭竜橋

 福井県福井市の九頭竜川に架かる県道の新九頭竜橋の開通日が10月22日に決まった。北陸新幹線橋と橋脚を共有する全国初の一体橋で、2024年春の敦賀開業より一足早く供用開始となる。開通後は市北東部の交通渋滞緩和につながることが期待される。杉本達治知事が5月17日の会見で発表した。

 新九頭竜橋は、九頭竜川右岸の上野本町と左岸の中藤新保町を結ぶ。片側2車線、延長415メートル。コスト縮減などの観点から北陸新幹線の橋と六つの橋脚を共有し、新幹線橋の両脇が道路橋という構造になっている。橋を含む県道福井森田丸岡線の約2.2キロ(福井市栗森町―同市寺前町)が10月22日から4車線で供用開始される。

 福井市森田地区の人口が土地区画整理事業で増えたことなどで、付近の九頭竜川をまたぐ橋周辺は慢性的に渋滞が発生。県によると、1日の交通量は国道8号の福井大橋、芦原街道の天池橋など主要な四つの橋で計約11万台となっている。新九頭竜橋の将来的な交通量は約3万台を見込んでおり、杉本知事は「分散化によって渋滞緩和が期待される」と述べた。

 今後は舗装や道路照明、消雪設備の工事を進める。橋の両端に設置される親柱には福井市の書家、吉川壽一さんが橋や川の名称を揮毫する。

 また開通を記念して10月22日午後、新九頭竜橋をコースとするランニングイベントを開催する。北陸新幹線開通後の2024年3月に開催されるフルマラソン大会「ふくい桜マラソン」のコースにもなっており、大会に向けた機運醸成を図る。10キロと2キロの部を予定しており、定員や募集開始時期など詳細は7月に発表する見込み。

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