モデルナ製ワクチン全国で大量廃棄が相次ぐ 仙台市は使用期限を見極め大量廃棄を回避

新型コロナのワクチン接種で、3回目用に配布されたモデルナ製ワクチンの廃棄が全国で相次いでいます。一方、仙台市はワクチンを配布した後も工夫し、大量廃棄を避けています。

モデルナ製ワクチンの有効期限は製造から9カ月ですが、3回目の接種が予定通り進まないことなどから全国の自治体で大量廃棄が相次いでいます。

ワクチンの副反応の強さは人それぞれですが、ファイザー製よりもモデルナ製のほうが副反応が強いという意見が少なくなく、モデルナ製が余る傾向にあるとみられています。 後藤茂之厚生労働大臣「廃棄数の調査は接種現場の負担になるという問題もあり、現時点でこれを行うことは考えていない」

厚生労働省の後藤茂之大臣は17日の閣議後の会見でこのように述べ、廃棄量の調査や余ったワクチンの回収は行わない方針を明らかにしました。

こうした状況の中、仙台市はモデルナ製ワクチンの1回目接種が始まった2021年5月から、大量廃棄を回避する工夫をしています。

仙台市では、医療機関に配布した後も期限が迫った場合は市が引き取り、集団接種や大規模接種の会場に回しています。

期限の迫ったワクチンから順に使用することで、これまで大量廃棄を防げているということです。

厚生労働省は「各自治体は接種を促進し、できるだけ有効期限に近いワクチンから使って廃棄を少なくしてほしい」としています。

© 株式会社東日本放送