男性焼死…暴行で動けなくさせられ、生きたまま点火か 2人と解散後 縛った跡なし、別部屋に血痕…財布は

事件現場前を警戒する警察官=17日午後、朝霞市上内間木(写真一部加工)

 埼玉県朝霞市上内間木の内装会社「長葭(ながよし)内装」の事務所兼作業場が全焼し、焼け跡から男性の遺体が見つかった放火殺人事件で、朝霞署捜査本部は18日、殺害されたのは連絡の取れなくなっていた同社社長(43)=志木市中宗岡2丁目=だったと明らかにした。DNA型鑑定で特定した。また、現場の作業場から男性のものとみられる血痕が見つかったことも捜査関係者への取材で分かった。

 建物はプレハブで事務所と作業場のスペースに分かれていて男性は事務所で倒れて死亡していたが、隣接する作業場から男性のものとみられる血痕が見つかった。縛られた形跡はなかったという。男性の上半身には複数の骨折痕があり、何者かが建物内で殴るなどの暴行を加えて動けない状態にしてから火を付けたとみられている。

 県警によると、男性は事件前日の13日夜に県外で複数人で内装関係の仕事をしていたが、そのうち14日の早朝に男性を含めて県内に住む3人で帰ってきたことも判明。それぞれの車でプレハブまで戻り、2人とは直後に解散していた。

 また男性の遺留品として財布が見つかった。財布は被害当日に仕事から帰社した際に乗っていたハイエースの中に仕事で使う工具資材などと共に残されていて、現金3万円が入っていたという。

 県警は出火原因と場所の特定を進めるとともに、男性の交友関係も調べている。

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