ナショナルズがソトのトレード放出に動く可能性? 米ESPN記者が指摘

トレード・デッドラインは2カ月以上先のことだが、すでに各球団のフロントオフィスの幹部たちは「どの球団が売り手に回るか」「どの選手が売りに出されるか」といったことについて目を向け始めている。「ESPN」のバスター・オルニー記者によると、今夏のトレード市場で売りに出される可能性がある最高の選手はフアン・ソト(ナショナルズ)だという。開幕前には13年3億5000万ドルの超大型オファーを拒否したことが報じられたソトだが、トレードで放出される可能性はどれくらいあるのだろうか。

現在23歳のソトは短縮シーズンの2020年にいずれもリーグ1位となる打率.351、出塁率.490、長打率.695、OPS1.185を記録。昨季は145個もの四球を選び、2年連続リーグ1位となる出塁率.465をマークした若き強打者である。今季はここまで38試合に出場して打率.254、8本塁打、11打点とやや低調なスタートだが、29四球はリーグ最多。そのため、打率が低いわりに出塁率は.387と高水準を維持しており、OPSも.865とまずまずの数字になっている。

ソトがFAになるのは2024年シーズン終了後であり、契約延長交渉が不調に終わったとしても、ナショナルズは慌ててソトを放出する必要はない。しかし、ソトを確実に保有できる期間は今季を含めて残り3シーズンであり、その期間中にポストシーズン進出を狙える態勢が整わないのであれば、ソトのトレード放出はチーム状況にフィットする戦略と言えるだろう。当然、残りの保有期間が長いうちにトレードするほうが得られる対価も大きくなる。

他球団の幹部のなかには「ナショナルズが今夏、ソトの放出に動く可能性がある」と予想する者もいる。「もし契約延長が成立しなければ、ナショナルズはソトをトレードする必要がある。問題はそのトレードがいつ行われるかということだ」との声もある。なお、オルニー記者はソトが売りに出された場合、移籍先の候補としてパドレスとブルージェイズの名前を挙げている。

ナショナルズは開幕38試合で12勝26敗と大きく負け越しており、マックス・シャーザーやトレイ・ターナーを放出した昨夏に続いて今夏も売り手に回ることが確実。今季終了後にFAとなるジョシュ・ベルやネルソン・クルーズとともにソトもトレードされることになるのだろうか。

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