今度こそ「日光」ナンバー 台数要件クリアへ隣接市町に協議要望

日光市役所

 日光市が自動車のご当地ナンバー導入に向け、鹿沼市と塩谷町に事務レベルの協議を申し入れたことが18日、分かった。日光市単独では申請のための台数要件を満たさないため、隣接自治体に「日光」ナンバー実現に理解を求めた。日光市は過去2回、「日光」ナンバーの導入を目指したが台数要件の壁に阻まれ断念した経緯がある。

 国土交通省はご当地ナンバーを新たに募集するため、昨年8月、自治体を対象に意向調査を実施。栃木県によると、県内では日光市のほか、足利市と那須地域が関心を示したという。

 申請要件は、自家用車など各地方運輸局に登録された台数が単独自治体で10万台以上、自治体が複数の場合は5万台以上。今回は市町村に登録する軽自動車も対象となり、軽自動車を含めた場合、単独自治体は17万台以上、複数自治体は8万5千台以上が必要になる。

 日光市の登録車は3月末現在で約4万6千台。軽自動車は約2万8千台。軽自動車を合わせても要件に達しないため17日、鹿沼市と塩谷町に働きかけた。鹿沼市は約5万6千台、塩谷町は約6500台の登録がある。

 日光市は2013年と17年にも「日光」ナンバー導入を目指したが、いずれも台数要件を満たすことができずに断念していた。国の新たな募集の動きを受け、観光や地域の振興を目的に再び導入を目指す方針を固めていた。

 ご当地ナンバーの導入は、11月末を期限に自治体が国に意向を表明し、その後の申込期間などを経て、25年5月ごろ交付される。

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