みなべ川森林組合に緑化功労賞 和歌山県

みなべ川森林組合などが開いたイベントでウバメガシなどを植える参加者(昨年11月、和歌山県みなべ町内で)

 和歌山県みなべ町のみなべ川森林組合が、2022年度県緑化功労賞を受賞した。22日に美浜町の煙樹海岸多目的広場で開かれる「わかやま森林と樹木の日」記念行事で表彰される。

 11年に県内で開かれた全国植樹祭の意義を後世に伝え、県民挙げて森林や樹木を守り育て、緑豊かな和歌山を将来に引き継いでいこうと毎年、記念行事を開いている。今年も記念植樹と緑化功労賞の表彰をする。

 みなべ川森林組合は、紀州備長炭の原木であるウバメガシなどの薪炭林の健全な育成や保全のため、循環型施業として環境保全にも有効な択伐技術を継承し、その重要性を広く知ってもらうことを目的に、紀州備長炭振興館(みなべ町清川)を拠点に長年にわたり研修会や体験イベントを開催。情報発信や普及啓発活動に努めている。先人たちの努力で薪炭林が健全に管理、保全されてきたことにより、環境保全と持続可能な薪炭生産を目指した森林管理方法が、15年に認定された世界農業遺産「みなべ・田辺の梅システム」の一部として認められている。世界農業遺産の住民提案型事業を活用し、地元の団体と協力して梅畑の耕作放棄地へのウバメガシなどの植樹活動を始めたことも高く評価された。

 このほか、有田市みどりの少年団も緑化功労賞を受けた。

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