ウルトラマンシリーズ演出、実相寺マジックの粋に迫る 川崎・チネチッタで記録映画上映

実相寺監督との仕事を振り返り、作品に込めた思いを語った映画監督の高橋巖さん=川崎市川崎区

 映画「シン・ウルトラマン」の公開(13日)に合わせ、「ウルトラ」シリーズを演出した川崎市ゆかりの映画監督・故実相寺昭雄氏の歩みを伝えようと、出演俳優や美術監督らのインタビューなどをまとめたドキュメンタリー映画が完成した。26日にチネチッタ(同市川崎区)で上映される。

 実相寺監督の下で働き、今回、構成・演出を手がけた映画監督の高橋巖さん(59)=同市=は「クリエーターを目指す方に、若き実相寺さんが葛藤の先でどう作品を生んだのか知ってほしい」と話している。

 実相寺さんは幻想的な世界を生むカメラワークや構図で知られ、演出は「実相寺マジック」と呼ばれる。1960年代にテレビ番組「ウルトラマン」「ウルトラセブン」を演出、その後「帝都物語」や「D坂の殺人事件」などの監督を務め、幅広く活躍した。

 麻生区で長年暮らし、地名を使った「万福寺百合」「川崎高」名で脚本家としても活動、2006年に死去した。

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