那須塩原市塩原地区で初夏の風物詩、エゾハルゼミの羽化が始まった。同市湯本塩原の大沼園地では18日夜、セミが透明な羽を広げ、成虫へと姿を変える様子が見られた。
この時季、日没から深夜にかけて地中から出て羽化する。同日午後8時ごろ、木に止まっていた幼虫は体をのけ反らせながら殻を破り、2時間ほどかけて成虫の姿になった。
エゾハルゼミは体長5センチほど。塩原地区では主に標高約600メートル以上の場所に生息し、6月下旬までせみ時雨を響かせる。
塩原野生動物研究会の君島章男(きみしまあきお)代表(64)は「鳴き始めると梅雨の時期が近づく実感がある。鳴き声で季節の移り変わりを感じてもらいたい」と話した。