自転車事故が神奈川最多 平塚署「サイクルポリス」が注意喚起

自転車で巡回、指導、取り締まりなどの任務に当たる「湘南平塚サイクルポリス」=平塚署

 自転車事故の発生件数が県内警察署の中で最多となっている平塚署が、事故防止に向けた利用者への注意喚起に取り組んでいる。自転車で街中を巡回する同署の「湘南平塚サイクルポリス」によるマナー違反の取り締まりや指導にも力を入れており、同署は「自転車は歩行者でなく、車の運転の延長線上にあると意識して」と呼びかけている。

 平塚市はJR平塚駅周辺などの中心部が平地になっており、自転車の利用が盛ん。同署によると、2022年の自転車事故の件数は5月18日時点で前年比27件増の125件に上り、県内54署で最多となっている。

 事故の発生は午前8時~同10時の通勤、通学時間帯に集中。交差点での安全確認不足をはじめ、走行中にイヤホンを使ったり、傘を差したりするなど安全運転義務違反に相当するケースも確認されているという。

 同署は所有する10台の自転車を活用し、20~30代の若手警察官16人による直轄警察隊「サイクルポリス」を組織。利用者目線で巡回できる「機動力」を武器に、高校生向けのマナー向上キャンペーンなど事故防止に取り組んでいるという。

 本格的に夏が到来すれば海岸地域でサイクリングを楽しむ人が増えると見込まれており、同署は「自転車保険に入っておくことや、整備点検もしっかり行ってほしい」と注意を促している。

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