大糸線 廃線ありきでない議論を 期成同盟会内振興部会が初会合

 路線の経営状態が悪化しているJR西日本の大糸線(南小谷―糸魚川間35キロ)について、糸魚川市を含む沿線自治体などで構成する大糸線利用促進輸送強化期成同盟会内に新たに設けられた「振興部会」の初会合が19日、長野県の大町市役所で開かれた。

冒頭あいさつする長野県大町市の牛越市長。廃線ありきでない、幅広い議論をと呼び掛けた(19日、長野県大町市役所)

 部会は昨年12月、JR西が期成同盟会に大糸線の今後について検討の機会を申し入れたことから発足に向け準備を進めてきたが、その後、廃止や代替バスなどへの転換を前提にしたものではないかと沿線自治体などが反発。当初3月の初会合を予定していたが、5月までずれ込んだ。
 会議は冒頭を除き非公開。期成同盟会の会長を務める牛越徹大町市長は「大糸線の廃止ありきでなく、幅広い議論を行うことを、JR西と確認している。活性化や持続可能な路線としての方策、沿線地域の振興など利用促進に関する幅広い議論をいただき、魅力あふれる路線として将来に受け継がれるよう、取り組みをお願いする」と述べた。 

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