姫新、因美沿線自治体と協議意向 公共交通巡りJR西岡山支社

記者会見する平島支社長

 JR西日本岡山支社の平島道孝支社長は19日、定例記者会見で採算が厳しいとした路線に関し、既に申し入れを行った芸備線に続き、岡山県北部などを通る姫新線と因美線の沿線自治体にも、今後の公共交通の在り方について協議したいとの考えを順次伝えていることを明らかにした。

 JR西は4月、赤字ローカル線17路線30区間の収支を初公表し、岡山支社管内(岡山県、広島県東部など)では芸備、姫新、因美線の6区間が対象となった。平島支社長は姫新、因美線について、いずれも大量輸送の特性が発揮できていないとし「どのような在り方がいいのか議論させていただきたい。収支を含め、順次話している」と述べた。岡山、鳥取県の沿線6市町のうち既に伝えた個別自治体名は明かさなかったが、真庭市によると、同支社の担当者から18日、説明を受けたという。

 芸備線については昨年8月、JR西と沿線の岡山、広島県、新見、庄原市で利用促進に取り組む検討会議を発足したばかりだが、JR側は今月11日の会合で鉄道の存廃を含む協議を始めたい意向を表明。自治体からは時期尚早との声があることを踏まえつつ、「(促進イベントなどで)沿線外からの利用は増えたが、地域の利用は変わらなかった」と実情を説明した上で、「利用促進の結果が出るまで待ちましょうとはならない。議論は早くスタートさせたい」と理解を求めた。

JR西日本岡山支社の3路線と沿線自治体

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