【奈良が舞台の百人一首】Vol.6菅家(24番)

【奈良が舞台の百人一首】Vol.6菅家(24番)

歴史ある奈良県には、「小倉百人一首」で詠まれた名所が数多くあります。
小学生時代に覚えた方も多いこの「小倉百人一首」。

少し知識をつけるだけで、世界は色づき人生は豊かになります。
いつも見ている何気ない景色の見方を変えてみませんか?

24番 このたびは 幣もとりあへず 手向山 紅葉の錦 神のまにまに

「今回の旅は急なものだったので、幣を用意することができませんでした。
代わりに、手向け山の紅葉を差し出しますので、神様の御心のままになさってください。」

「幣(ぬさ)」とは、祈祷に使う道具のこと。
幣の代わりに色鮮やかな紅葉を捧げるとは、粋なことをさっと思いついた読み手は、学問の神とされる菅原道真。

菅原道真といえば、その才で右大臣にまで登り詰めたにも関わらず、引き立ててくれた宇多天皇の次の代、醍醐天皇の時代に九州に左遷され、苦しみの中亡くなった人物。
歌に詠まれている「旅」も、宇田上皇が吉野へのおでかけに付き添った際のものとされます。

© 株式会社エヌ・アイ・プランニング