<新型コロナ>連絡漏れ…10人の死亡確認し調査終了 埼玉で1358人感染、9人死亡 学級閉鎖続く

埼玉県庁=さいたま市浦和区高砂

 埼玉県などは20日、新型コロナウイルスの感染者を新たに1358人確認したと発表した。感染者の内訳は県発表が879人、さいたま市230人、川口市が143人、川越市52人、越谷市54人。死者は9人だった。

 これまでに確認された感染者は53万9551人(チャーター便帰国含む)、死者は1553人(20日午後7時現在)。

 19日夜時点の重症者は1人、感染者の入院は381人、ホテル療養452人、自宅療養8784人。退院・療養終了は52万5423人。

 県によると70代の女性1人が死亡した。県管轄で詳細が判明した感染者は前日午後分を含め未就学児~90代の男女903人、うちみなし陽性は18人。クラスター(感染者集団)関連では、これまでに感染が確認されていた3施設で新たに各1~4人が感染した。会食で感染が疑われるのは20~40代男女4人。ワクチンを3回接種していた10~90代以上の男女153人、2回接種していた10歳未満~90代の252人が感染した。

 県教育局によると、県立学校2校で児童生徒4人が感染し、学級閉鎖を2件実施した。

 さいたま市によると、70代1人、80代1人、90代5人、100代1人の男女8人が2月5日~4月12日の間に死亡した。県から今月11日に10件前後の死亡発表が漏れている可能性があると連絡があり、市保健所が調査していた。18日発表の2人と合わせて、県管轄4保健所の10人の死亡を確認して調査を終えた。10人は市外在住で、市内医療機関から発生届が出された後、健康観察を引き継いだ県管轄の保健所が死亡の連絡を漏らしていたという。市は13日、死亡の連絡を速やかに実施するようメールで、県に申し入れた。感染が判明したのは10歳未満~80代の男女230人。

 川口市によると、未就学児~80代の男女143人が感染した。1中学校で2学級が学級閉鎖中。

 川越市によると、未就学児~60代の男女52人が感染。

 越谷市によると、新たに感染が判明したのは未就学児~70代の男女54人。

■子どもにも分かりやすく指導 県教育長、登下校時巡り

 新型コロナウイルス対策での子どものマスク着用を巡り、高田直芳教育長は20日の定例記者会見で「これからの時期はマスク着用より熱中症対策。登下校中に距離が確保できれば積極的にマスクを外すよう、学校から子どもに伝える必要がある」と強調した。19日の政府の分科会ではマスク着用について、屋外授業では不要とし、熱中症リスクが高い場合は登下校時に外すべきだとの見解が示されていた。

 高田教育長は「これまでの文科省のマニュアルから大きく踏み出してはいない」としつつ「新たな指針が出たら、子どもにも分かりやすく丁寧に指導していきたい」と話した。

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