海上保安官「あるある」ベスト13位~15位 新種の方言しゃべっちゃう/GW明けは太る?…【敦賀海保日誌】

マニアックな海保の世界

全国の海上保安官の総数は約1万4000人。日本国民の内のわずか1000人に1人ほどの割合となり、海上保安官の「あるある」は、そのほかの日本人にとっては「ないない」なのかもしれません。 世の中には様々な職業が存在し、その職業の数だけ「あるある」の世界が存在するのです。 その「あるある」を通して見れば、その職業のことをもっと身近に感じることができるかもしれません。

・・・能書きはこのくらいにしておきましょうw

以前、海上保安官「あるある」ベスト3をご紹介し、大変反響をいただきましたので、今回は続編として、さらに海上保安庁を深く知っていただくため、厳選の「あるある」をご紹介します。題して 「海上保安官“あるある”ベスト15~13!!!」 あなたをさらなるマニアックな海保の世界にいざないます。

⇒それ誤解です…海上保安官「あるある」ベスト3 だから海上自衛隊じゃないって!

♪カーイホーあるあるー早くー言いーたーい~~~!♪(B’z「OCEAN」に乗せて) ※あくまで一海上保安官である敦賀海上保安部うみまるの個人的主観をもとに作成したランキングです。

15位『おみやげ』

海上保安庁では全国を11の管区に分けて、各管区で働く海上保安官が日々海の安全・安心を守るため業務に励んでいます。 海上保安官の転勤の範囲は、養成過程や役職に応じて採用された管区内のみの人もいれば全国転勤になる人もいるため、全国各地の出身者が同じ船や事務所で働いています。なのでとっても賑やか! いろんな地方の出身者と話すので、長く働いていると様々な地域の方言の影響を受けて新種のイントネーションで話す海上保安官もいるほど。笑 そんな職場環境柄、ゴールデンウィーク、盆、正月の長期連休の後くらいには、全国津々浦々のお菓子がお土産として事務所に並び、うれしい反面体重が若干増加。このころ海上保安官たちが一斉に太るので巡視船が若干沈み込むとか込まないとか・・・。 ただコロナ禍になってみなさん帰省が難しい時期だったので、ここしばらくはお預けをくらっています。

14位『海で遊ぶと気が気じゃない!』

海上保安庁の仕事は海を主戦場とするため、基本的に勤務地は海辺となります。 様々な土地での勤務を経ていくうちに、釣りやサーフィン、ダイビングなど、海での遊びが趣味になっていく海上保安官はとても多く、周りからもうらやましがられますが、案外そうでもない事情も。 というのも、例えば家族で海水浴に行ったとするならば、自分の家族が事故に遭って海保(同僚)のお世話になるようなことは絶対に避けたいので、ひと時も気が抜けません。 それに、他の人にまで目がいってしまい、「あの人の遊び方危なっかしいなぁ」とか「あの人もしかして密漁しようとしてるんじゃないか?」とか、とにかく気が気じゃありません! 休暇中に巡回中の海上保安官や巡視船を見かけると「何かあったのかな?」とそわそわすることもしばしば。 だからなのか、山の趣味を楽しむ人がとても多いような・・・。 とはいえ、やっぱり海での趣味を持つ方には海保はオススメの職業ですよ!ほんとに!!汗 私が敏感すぎるだけですから・・・

13位『時刻のギャップ』

「1000」みなさんはこれを「千(せん)」と読むことでしょう。 しかし海保は違います。これは午前10時ちょうど。しかも読み方は「ヒトマルマルマル」なのです。 旧海軍時代から伝わる艦船での聞き間違えが少ない時刻の読み方だそうで、海保でも教育機関でこれを叩きこまれます。 「○時○分」や「○○:○○」などの表し方はせず、数字4ケタのみ24時間制で表記します。 数字の読みは、「0、1、2」のみ特殊で「マル、ヒト、フタ、サン、ヨン、ゴー、ロク、ナナ、ハチ、キュウ」。

⇒船乗り言葉“ヨーソロー”、流行へ秒読み!?サン、フタ、ヒト…

巡視船の乗組員だけでなく、海保のオフィス内でも「会議何時からだったっけ?」「ヒトゴーマルマルからです!」などと日常的に飛び交っています。 初めこそ違和感しかなかったものの、次第にあたりまえに。 あたりまえになりすぎて、他機関の方や家族、友人に対しても使ってしまって、伝わらずに恥ずかしい思いをすることも。 また、書面上などで、時刻の記載なのか、それともただの数値なのか惑わされるという悪循環が生まれることも時々あります。 なぜ“あえて”そんな表し方をするのかって? 「それっぽい雰囲気が出るからですよ(小声)」

⇒それ誤解です…海上保安官「あるある」ベスト3

いかがでしたでしょうか? ちなみにですが、73位は「こだわりの高級な皮手袋や安全靴で意識の違いを見せつけマウントを取ってこようとするやつがいる」、127位は「“海上保安庁”って、なんだか書き心地が良い」です。 少しでも海上保安庁を身近に感じていただけたのであれば幸いです。

実は現在、海上保安官絶賛募集中!あなたも1000人のうちの特別な1人になりませんか?それではまた、「あるある」の世界でお会いしましょう。(敦賀海上保安部・うみまる)⇒海上保安庁採用担当ツイッターはこちら

© 株式会社福井新聞社