球界ナンバーワン有望株・ラッチマン 待望のメジャー昇格が決定!

日本時間5月22日、オリオールズは「MLBパイプライン」のプロスペクト・ランキングで全体1位にランクインしている超有望株アドリー・ラッチマンのメジャー昇格を発表した。現在24歳のラッチマンは2019年ドラフト全体1位指名でオリオールズに入団。契約金810万ドルは史上最高額(当時)だった。強打好守の捕手としてスーパースターに成長することが期待されており、今後も複数のプロスペクト(若手有望株)の昇格が控えているオリオールズは、ラッチマンの昇格によってチーム再建のプロセスを1つ進めたことになる。

今季は開幕ロースター入りの可能性も取り沙汰されたラッチマンだが、スプリング・トレーニング期間中に故障したため、マイナーからスタート。A+級、AA級、AAA級の3階級合計で19試合に出場して打率.309、3本塁打、9打点、OPS.942をマークし、ついに待望のメジャー昇格が決まった。ラッチマンの昇格はオリオールズが完全な再建モードから徐々に勝負モードへ移行しつつあることを意味する。今後もグレイソン・ロドリゲス、DL・ホールといった有望株が今季中にメジャーデビューすることが有力視されている。

ラッチマンは高い出塁能力とハイレベルな守備力を兼ね備えたスイッチヒッターの捕手であり、「3年前の時点でメジャーに昇格していてもおかしくなかった」と高く評価するスカウトもいる。また、「身体能力や様々なスキル、そして人間性も含めて完璧なパッケージだ」との声もある。オリオールズにとっての「次代の顔」であるだけでなく、メジャーリーグにとっても「次代のスーパースター候補」と言っても過言ではないだろう。

今季のオリオールズは正捕手が37歳のロビンソン・チリノス、控え捕手が32歳のアンソニー・ベンブームという体制でここまで戦ってきたが、今後はラッチマンが正捕手を務めることになる。まだシーズンは40試合ほどしか消化されておらず、素早くメジャーに適応できれば、新人王レースに絡んでくる可能性も十分にありそうだ。

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