着上陸訓練 宇久島で長崎県内初公開 陸自水陸機動団と海自

訓練で砂浜に上陸する水陸両用車AAV7=佐世保市宇久町

 離島防衛を担う陸上自衛隊水陸機動団(本部・佐世保市)は21日、同市の宇久島に着上陸する海上自衛隊との共同訓練を報道陣に公開した。着上陸訓練の公開は防災訓練を除いて長崎県内では初めて。機動団は「より地元の理解を得るために公開した」としている。
 機動団によると、陸自約500人、海自約400人が参加。鹿児島県・種子島で公開した着上陸訓練に次ぐ規模という。
 宇久島での訓練は2014年に始め、21年度は8回実施した。今回は18日から26日まで行う予定。
 敵に占拠された島で、住民の避難が完了した状況を想定した。海自輸送艦おおすみ、同くにさきが陸自隊員や装備品を運んだ。ボートに乗り換えた偵察部隊が砂浜に上陸。主力部隊用の水陸両用車AAV7が6両、迫撃砲など重火器を積んだエアクッション型揚陸艇(LCAC)1艇が続いた。
 機動団広報班長の永翁(ながおさ)治彦3等陸佐は、国内で場所を問わず展開できる能力を高める必要性を強調。「上陸地点でいろいろと(手法が)変わる。環境が整い、訓練できる場所があれば、全部行きたい」とした。


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