マリナーズが元エンゼルス・アップトンを獲得 メジャー契約と発表

日本時間5月22日、マリナーズはエンゼルスを解雇されてFAとなっていたジャスティン・アップトンとメジャー契約を結んだことを発表した。ミッチ・ハニガーが故障離脱、ジャレッド・ケルニックがマイナー降格、カイル・ルイスが戦列復帰に向けたリハビリ中という外野手不足の状況のなか、「ローリスクハイリターン」となる可能性のある補強を実現させた。アップトンはスプリング・トレーニング施設へ移動し、メジャー復帰に向けた準備を行う予定。なお、アップトンの加入に伴ってエイドリアン・サンプソンのDFAが発表されている。

現在34歳のアップトンはメジャー通算324本塁打の実績を誇るベテランスラッガー。今季がエンゼルスと結んだ5年1億600万ドルの大型契約のラストイヤーだったが、エンゼルスは若手外野手に出場機会を与えるためにアップトンをDFA→解雇とした。マリナーズはメジャー最低保証年俸の日割り分として55万ドル前後を負担する見込みであり、アップトンの今季の年俸2800万ドルのうち、マリナーズの負担分を差し引いた金額はエンゼルスに負担義務がある。

エンゼルスは2017年8月末にタイガースとのトレードでアップトンを獲得。アップトンはタイガースと2021年までの6年契約を結んでおり、2017年シーズン終了後にオプトアウト(契約破棄)できる権利を持っていたが、エンゼルスはその権利を放棄させる形で改めて2022年までの5年契約を結んだ。アップトンは2018年こそ145試合に出場して30本塁打を放ったものの、翌年以降は故障の影響もあって年々成績が悪化。昨季は89試合の出場で打率.211、17本塁打、41打点、OPS.705に終わった。

マリナーズはメジャー最低保証年俸の日割り分を負担するだけであり、アップトン獲得に伴うリスクはほとんどない。アップトンは今春のオープン戦で打率.333、3本塁打、11打点、OPS1.407の好成績を残していたため、「ローリスクハイリターン」の補強となる可能性も十分。新天地で強打を取り戻し、8年ぶりのポストシーズン進出を目指すエンゼルスの前に立ちはだかることになるかもしれない。

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