やんばるの自然の豊かさを体感 GW中、多彩なプログラムで癒しと学び 国頭「学びの森」

 【国頭】世界自然遺産の森を臨む国頭村安波のやんばる学びの森には、ゴールデンウイーク期間中に多くの人々が来場した。宿泊、キャンプ、ガイドウオーク・亜熱帯ジャングルカヤックと川遊び・ナイトハイクなどのツアープログラムのほか、来場者は自然散策路ウオーキングなど自然豊かなやんばるの森を満喫した。

 4月30日のガイドウオークは遊びのゾーン・ヤマシシコースを利用して2回行われた。午後の部には県内南部から親子4人、栃木県から親子4人の計8人が参加。国頭村公認ガイドの平良太さん(村辺戸)が案内役を務めた。

 コース前半のアタビーポンド(カエル池)では、平良さんが足元に落ちているケナガネズミが食べたリュウキュウマツの実(食痕)の説明をすると、全員が驚きの表情を見せた。水辺の生物にはオタマジャクシ、シリケンイモリなどが多く見られ「泳ぎ方がかわいい」などと自然に笑顔になった。草に残ったトンボの抜け殻にも感激していた。

 やんばる特有の林相が広がるコース内の森ではイタジイなどの植物の特徴や、昔から地域の人々の生活と山との関わりなどを学んだ。

 散策途中にはヤンバルクイナやホントウアカヒゲなどの鳴き声が聞かれ、立ち止まって耳を澄まして聞き入った。ヤンバルヤマナメクジ、オキナワヤマタカマイマイの発見の後、木を軽くつつくコゲラも発見。参加者は思わず興奮した。

 栃木県から参加した小学校6年の児童は「本土では見られない、植物や生き物がいっぱい見られてとても楽しかった。ヤマモモも食べられていい思い出になった。また遊びにきたい」と感想を述べ笑顔を見せた。

 昨年10月から指定管理者を務めるアイ・ラーニングのセンター長の濱北翼さんは「“気づき、癒やし、学び”を体感できる施設運営を目指している」と語った。

 同施設は6月30日まで宿泊棟の改修工事のため、レストランを含め閉館となる。

 工事期間中はキャンプ、ツアープログラムのキャンペーンを行う。通常営業は7月1日から。問い合わせは(電話)0980(41)7979。

(新城高仁通信員)

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