仙台育英、東北を下し優勝 春季東北地区高校野球宮城県大会

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東北―仙台育英 6回表仙台育英1死満塁、遠藤が左中間に走者一掃の二塁打を放ち、5-0とする。捕手日隈 

 第69回春季東北地区高校野球宮城県大会は22日、石巻市民球場で決勝があり、仙台育英が東北を8-1で下して3大会連続26度目の優勝を果たした。3位決定戦は古川学園が仙台三に9-6で勝った。
 仙台育英は0-0の六回、遠藤の3点二塁打などで5点をリード。七回に2点、九回は山田のソロで東北を突き放した。古川学園は終盤に青沼の2打席連続本塁打で競り合いをものにした。
 仙台育英と東北は福島県で6月8~12日に開催される東北大会に出場する。

■[決 勝]

仙台育英 000005201-8
東  北 000001000-1

 仙台育英は中盤以降に打線がつながり、大勝した。六回、遠藤の3点二塁打などで一気に5点を先取。7-1の九回は山田がソロ本塁打を放った。東北は仙台育英の4人による継投にかわされた。

■冷静さ失わず遠藤3打点

 両チーム無得点のまま迎えた六回、仙台育英打線が牙をむいた。打者九人の猛攻で一挙5得点。このうち3打点を挙げたのが6番遠藤だった。
 1死から2連打と四球で満塁とし、森が押し出し四球を選んで1点。尾形の右前適時打でもう1点。押せ押せムードの中でも遠藤は冷静さを保っていた。「苦しい展開が続いていたので、何とか追加点を取ろうと打席に入った」
 しぶとくボールを見極め、フルカウントからの6球目の直球をたたいた打球は左中間へ。走者一掃の適時二塁打になった。一気に試合の流れを引き寄せ、じりじりする展開にけりをつけた。
 今大会は長打を狙い過ぎ、打ち損じる場面が多かった。この日は低い角度で打球を飛ばす意識を徹底した。思い通りのスイングで「(外野手の間を)抜けた手応えがあった」と振り返る。
 打線はその後も追加点を奪い、投手陣も仁田、古川ら4人の継投で東北打線の反撃をしのいだ。攻守の歯車がしっかりかみ合う勝利になった。
 次は東北大会。遠藤は「夏に向けた通過点として大事な大会になる。チャンスで一本打てる打者になり、チームとしては優勝を目指す」と力を込めた。
(北村早智里)

■東北、雪辱果たせず 

 東北は地区予選に続き、今季2度目となったライバルとの決勝に敗れ、雪辱を果たせなかった。
 先発小倉が六回に仙台育英打線につかまり、この回5失点で途中降板。外角中心に丁寧に投げ、五回まで2安打無失点と好投していただけに「体が前のめりになり、真っすぐが内に入ってしまった」と悔やんだ。
 仙台育英戦の登板は今回が初めて。強敵との対戦に右腕は「久しぶりに緊張したが、楽しかった」と笑顔も見せ、東北大会に向け「一人の走者も出さないような投球を目指したい」と気合十分だった。

■[3位決定戦]

 古川学園が一発攻勢で競り勝った。一回に小底の右越えソロ本塁打で先制。3-5の七回に青沼の右越え2点本塁打で追い付き、八回に青沼の右越え満塁本塁打で勝ち越した。仙台三は六回に藤原の2点三塁打で一時逆転したが、継投で逃げ切れなかった。

<3位決定戦>
古川学園 101100240-9
仙台三  000113010-6

■古川学園の青沼、2打席連続本塁打

 古川学園の3番青沼が「人生初」と言う2打席連続本塁打で勝利を呼び込んだ。「自分の一振りで流れを変えたかった」。七回は1死二塁で椎名から右翼席に運んで2点を加え、試合を振り出しに戻した。
 八回は1死満塁で打順が回る。前日の準決勝は好機で空振り三振し、悔しい思いをしていた。小学時代から共にプレーしてきたエース三浦に「自分が決める」と宣言して打席へ。朝倉の内角高めの直球を振り抜き、七回と同じ右翼席へ飛び込む満塁本塁打となった。
 右足の肉離れで地区予選に出場できず、今大会は主将の座を離れたが「チームを引っ張る」という強い思いは変わらない。気持ちを切り替え、夏の頂点を目指す。

■仙台三、投手3本柱つかまる 

 仙台三は丸山、椎名、朝倉の3本柱が古川学園打線につかまった。2-3の六回に藤原主将の2点三塁打で逆転した直後の七回に2点本塁打、八回には満塁本塁打を浴びた。捕手の藤原主将は「3人の投手の良さを生かし切れなかった。勝ちたかった」と悔しがる。
 春の県大会が終わり、1カ月半後には夏の宮城大会が開幕する。仙台三ナインの目標は昨夏準優勝した先輩たちを超えて甲子園に行き、勝利を挙げること。藤原主将は「公立校の自分たちはチームで戦わないと私立の強豪にかなわない。全員で声をかけ合えるチームになって夏に臨みたい」と前を向いた。

古川学園―仙台三 8回表古川学園1死満塁、青沼が右越えに満塁本塁打を放ち、ベンチに向かってガッツポーズする