万葉集研究の大家佐佐木信綱記念館があります【木造駅舎カタログ】関西本線04/161 加佐登駅

※2020年12月撮影

トップ画像は、関西本線加佐登(かさど)駅。関西本線の名古屋駅方面側に駅の出入口があります。この部分は駅利用者の駐車スペースに使われるので自動車の無いタイミングをねらうのが意外にタイヘンでした。

駅舎は関西本線の線路に沿う形です。奥が大阪方面です。

※2020年12月撮影

加佐登駅は、1892年(明治25年)関西鉄道の高宮(たかみや)駅として開業。1903年(明治36年)加佐登駅に改称。1907年(明治40年)関西鉄道国有化。1909年(明治42年)線路名称制定で関西本線の所属駅になりました。1982年(昭和57年)電化。1987年(昭和62年)国鉄分割民営化でJR東海に承継され2012年(平成24年)駅は無人化。

太陽が出たり入ったりしています。左の「JR東海」の掲示がある建物は元売店だった様に見えます。

※2020年12月撮影

左には構内からしか利用できないトイレが島式ホームに渡る構内跨線橋の前にあります。

※2020年12月撮影

奥に関西本線、駅舎のある上り単式ホーム1番線と上り下りの島式ホームが見えます。駅舎側の単式ホームは短く2両編成しか発着できません。でも昼間の上り電車は全て2両編成なので利用者は跨線橋を渡らずに乗り降りできます。お婆ちゃまが「昼間は楽なのよ」「でも帰りがタイヘン」と笑っていました。駅舎のサッシ窓部分は待合室。

※2020年12月撮影

駅舎は意外に長い印象でした。

※2020年12月撮影

駅出入口。無人駅なので窓口は板で塞がれていました。奥の鏡にコンパクト・デジタルカメラで撮影している筆者が赤いダウンジャケットで映っています。ICカード簡易改札機がありました。

※2020年12月撮影

観光案内を見ていたら、歌川広重が描いた旧東海道の「庄野宿」が駅の北東です。急に降り出した雨の街道を走る旅人、駕籠かきが描かれた浮世絵です。その近くに万葉集研究の大家佐佐木信綱記念館もあります。加佐登駅から徒歩10分程。時間があったので散歩も良いかな、と思いましたが「鉄道旅では観光をしない」が基本方針、というか元々筆者は「観光」をほとんどしないのです。万葉集ではなくて新古今集の研究家だったら興味本位で覗きに行ったかもしれませんが。結局つくねんとホームのベンチに座って次の下り電車を待ちました。

※鉄道の撮影は鉄道会社、鉄道利用者、関係者などのご厚意で撮らせていただいています。撮影は何よりも安全が最優先。あくまでも業務・利用の邪魔にならないように、そしていつも感謝の気持ちを持って撮影しています。

(写真・文章/住田至朗)

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