徳島県三好市、かずら橋もある祖谷に至る道は山の中をくねくねと曲がりながら続いている。そんな山道の途中にあるのが秘境の名物蕎麦屋「祖谷そば仙吉」。昔ながらの和を感じさせるお店で名人の手打ちそばを提供する、この個性あふれるお蕎麦屋さんを紹介する。
徳島県三好市・秘境「祖谷」へ行く山道の試練
四国のまんなか、徳島県の祖谷地方を訪れる人がほとんど口にするのが、山道の大変さだ。
秘境の名に恥じない道は山奥へずっと続いている。いったいどこまで行くのだろうと思った方も多いに違いない。
かずら橋の観光などに、大歩危方面から国号45号線を祖谷方面へ向かうと、祖谷トンネルを抜けた後は長い下りになる。西祖谷中心部に近づくと急なカーブだらけだ。
祖谷トンネル後に続くヘアピンカーブの途中にあるお蕎麦屋さんに…人影が?
そのうちのひとつのヘアピンカーブを曲がると、お蕎麦屋さんが見える。大きな桜の木もあり、建物も和風で素敵な外観だが、ゆっくり眺める間もなく、すぐまたヘアピンカーブ。
下りながら曲がると、今度はその蕎麦屋の壁に人間らしき黒い形が張り付いている。
あまりに気になるので、そのまま先の道の駅まで行き、わざわざ引き返すことにする。
壁には刀と手裏剣を背負った忍者!「今日はおそばでござる」!
引き返して、今度は道を上って来たのだが、正面に見えるお蕎麦屋さんの壁には、まぎれもない忍者の姿があった。見間違いではなかった。刀と手裏剣を背負って、クナイまで装備している。
忍者の横には「時代民芸調 祖谷そば仙吉」の看板と共に、「今日はおそばでござる」の文字。テーマパークのようなお蕎麦屋さんかもしれない。もちろん、昼食はここにする。
まるでタイムスリップしたよう!忍者もやってくる秘境の蕎麦屋
お店の駐車場には大きな桜の木があり、花びらがひらひらと舞っている。いよいよ、橋を渡ってお店へ。別世界に行くのだろうか。
暖簾をくぐって店内に入る。内装は時代を経たような落ち着いた雰囲気になっていて、囲炉裏の間もある。いたるところに骨董品が飾られ、珍しい祖谷の山野草も生けられ、窓からの山々の景色も良い、趣のあるお蕎麦屋さんだ。
しかし、店内の片隅にもこっそりと忍者が、、、。
パート2では、この名物蕎麦屋のオーナー料理長からお話しをうかがう。
【次の記事はこちら】
仙吉 祖谷の味 パート2 個性あふれる料理長、仙吉20周年への想い
祖谷そば仙吉
〒778-0101 徳島県三好市西祖谷山村尾井ノ内323-3
TEL 0883-87-2733
営業時間 11:00 〜 16:00 木曜定休
12月~2月冬季休業 ※臨時休業日あり
(取材・文・写真: ショーン ラムジー)