「韓国の半導体産業は世界と逆行」元サムスン役員が警告、その現状は…

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2022年5月20日、韓国メディア・韓国経済によると、サムスン電子の元役員で現職の国会議員が、韓国の半導体産業に苦言を呈した。

「共に民主党」を離党し、現在は無所属の梁香子(ヤン・ヒャンジャ)議員は最近、寄稿文を通して韓国の半導体業界で起きている人手不足問題、国家研究開発(R&D)投資不足問題などの深刻性を訴えた。梁議員はサムスン電子初の商業高校出身の女性役員となった人物。光州(クァンジュ)女子商業高校を卒業後に入社し、半導体設計分野で勤務してきたという。

韓国産業技術振興院によると、20年時点における半導体産業界の人材不足数は1621人。半導体関連学科の卒業生は650人に過ぎず、半導体研究と開発を進める修士・博士級の人材も同様に不足している。

梁議員は「問題が深刻になった背景には、韓国政府が半導体産業を企業の得意分野とみなし、人材養成と研究開発支援に背を向けてきたことが挙げられる」と分析し、「16年から20年にかけての半導体R&D国策事業予算はゼロで、政府と民間が10年間で3500億ウォン(約350億円)を投入して関連人材を養成するという事業予算も当初の計画より40%ほど削減されている。一方、米国のバイデン政権は官民合同で半導体研究協会(SRC)に年間3億ドル(約380億円)を投入しており、欧州連合(EU)も国内総生産(GDP)の3%以上を半導体R&Dに投資すると発表した」と説明し、「競争国が前進する中、韓国だけが逆行している」と説明。

その上で「半導体は韓国の生命線。韓国の経済を担う最大の輸出商品、GDPに最も大きく寄与する産業である上、第4次産業革命時代の産業全般の競争力を決めるものでもある。今後の半導体覇権争いには絶対に負けてはならない、韓国の未来がかかった戦いだ。しかし、半導体競争が企業間の戦いではなく国同士の覇権争いになっているという現実に韓国だけが気付いていない」と警告し、尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権に対し「積極的な支援」を訴えたという。

これを受け、韓国のネット上では「まさにその通り。他国は政府が中心になって国の産業を育成していくのに、文在寅(ムン・ジェイン)政権はサムスンを冷遇した」「感性的なアマチュア政府は二度と選んではならない」など文政権に対する批判が相次ぐ一方で、「尹大統領は就任してすぐ半導体工場を視察した」「政権交代して本当に良かった」と尹政権に期待する声が上がっている。

また、梁議員に対しても「国会議員はこういう人がなるべき」「議員になって10年間、半導体と関連して何かしてくれた?」「もっと早く『共に民主党』を離党してこういう主張をしてくれてたら…」などさまざまな意見が寄せられている。(翻訳・編集/松村)