今インドネシアへ行くにはどうすればいいの?

**インドネシアの入国制限は大幅に緩和され、入国前のPCR検査は撤廃、到着ビザ(VOA)も復活。日本から観光で行くことも可能になりました。
今、インドネシアへ行くにはどうすればいいのか?
出発の準備から日本へ帰国するまで、「絶対に知っておきたい」重要事項をまとめました。**(2023年3月9日最終更新)

インドネシアらしいモチーフがペイントされたエアアジアの機体(バリ空港)### インドネシアへ出発! 事前の準備

インドネシアへの入国に必要なものは次の通りです。

1. ワクチン接種2回 2. PeduliLindungi(プドゥリ・リンドゥギ) ※2023年3月1日からSATUSEHAT(サトゥセハット)に変わりました 3. パスポート(有効期限までの残存期間が6カ月以上あること) 4. 航空券(観光ビザの場合は、帰りのチケットも) 5. e-VOA(観光ビザの場合) 6. 税関申告(到着後に空港で記入するのでもOK)

以前はこれに加えて海外医療保険加入書の提示が必要でしたが、2022年6月8日から不要となりました。2022年11月9日からは到着ビザのオンライン申請(e-VOA)が開始。ワクチン、PeduliLindungi、e-VOA、税関申告を一つずつ見ていきましょう。

1. ワクチン接種は最低2回、できれば3回

インドネシアに入国するには、「インドネシアへ出発する14日以上前に、ワクチン接種2回が完了している」ことを示す、ワクチン接種証明書が必要です。接種2回で入国はできますが、インドネシアでは「ワクチン接種3回」がスタンダードになってきています。接種3回をしていないと、基本的に、州・県・市をまたぐ国内移動はできません。できれば3回の接種を済ませてから入国することをお勧めします。

地方自治体の発行する「ワクチン接種証明書」(紙、英文)を取得します。念のため、コピーも取っておきましょう。インドネシアでチェックされる時は、原本かどうかは重要視されません。

ワクチン未接種の人がインドネシアに入国するには、「健康上の理由でワクチン未接種である」とする国立病院発行の診断書が必要です。18歳未満の人、コロナ罹患歴があって国立病院または厚生労働省発行の回復証明書を所持する人、閣僚級以上の訪問に同行する外交・公用ビザ保持者は、ワクチン接種証明書の提示は免除されます。

2. 「PeduliLindungi」は「SATUSEHAT」に変更

注:2023年3月1日からアプリ「PeduliLindungi」が「SATUSEHAT」(サトゥセハット)に変わりました。外国人のワクチン証明書の反映方法はまだ不明です。

3. 到着ビザのオンライン申請が可能に

2022年11月9日から、観光ビザに当たる「到着ビザ」(VOA=Visa on Arrival)が、インドネシア入国前にオンラインで申請・支払いできるようになりました(e-VOA)。支払いはクレジットカード(ビザ、マスター、JCB)です。

従来通り、空港での申請・支払いも可能です。VOAでの入国が可能な空港は、スカルノ・ハッタ空港(ジャカルタ)ングラライ空港(バリ)です。

▷e-VOAの申請・支払いは、こちらから

▷e-VOAの詳細(英語)

4. 税関申告もオンライン化

以前は機内で「税関申告書」が配られ、記入した紙を税関に出す方式でしたが、オンライン化されました。

機内に預け入れした荷物をピックアップする各レーンの近くに、QRコードが掲示されています。スマホでQRコードを読み取ると、申告フォームが出て来ます。フォームに従って、氏名、パスポート番号、生年月日、メールアドレス、インドネシアでの住所等を記入します。記入し終わると、自分のQRコードが表示されますので、これを税関で読み取る、という仕組みです。

入国審査が終わって、荷物受け取りのレーンに着いたら、まずはQRコードを読み取り、荷物が出て来るのを待ちながら、フォームに記入するのが楽です。または、下記ウェブサイトから事前に記入しておくこともできます。

▷税関申告(Customs Deklaration)

海外医療保険は不要に

外国人は海外医療保険加入証明書(インドネシア滞在中にコロナに罹患した場合、治療費や緊急移送の経費が補償される内容の物。カバーされる金額の目安は1万〜2万5000ドル)の提示が必要とされていましたが、2022年6月8日から不要となりました。

これで、出発の準備は終わりです。念のため、パスポート(有効期限までの残存期間が6カ月以上あること)を確認しておきましょう。

日本を出発

航空会社のカウンターで、インドネシア入国の条件を満たしているかどうかの確認があります。その他の手続きはこれまでと同じです。

バリ空港。2022年11月、G20首脳会議がバリで開催された### インドネシアに入国

外国からの入国が可能な空港は次の通りです。

  • スカルノ・ハッタ空港(ジャカルタ)
  • ングラライ空港(バリ)
  • サム・ラトゥランギ空港(北スラウェシ州マナド)
  • ハン・ナディム空港(バタム島)
  • ラジャ・ハジ・フィサビリラー空港(ビンタン島)
  • ジュアンダ空港(スラバヤ)
  • ザイヌディン・アブドゥル・マジッド空港(ロンボク島)
  • クアラナム空港(北スマトラ州メダン)
  • ハサヌディン空港(南スラウェシ州マカッサル)
  • ジョグジャカルタ空港

観光ビザに当たる「到着ビザ」(VOA=Visa on Arrival)の発給が可能な空港は次の通りです。

  • スカルノハッタ空港(ジャカルタ)
  • ングラライ空港(バリ)
  • クアラナム空港(北スマトラ州メダン)
  • ジュアンダ空港(スラバヤ)
  • ハサヌディン空港(南スラウェシ州マカッサル)
  • サム・ラトゥランギ空港(北スラウェシ州マナド)
  • ジョグジャカルタ空港

到着ビザが必要でe-VOAを申請していない人は、インドネシア到着後に空港のVOAカウンターでビザを発給してもらいます。料金は50万ルピアまたは35ドルです(円での支払いも可)。滞在期間は30日です。

税関申告はオンライン化されました。なお、アルコールの無税での持ち込みは、法律改正により1人2.25リットルまでとなりましたが、税関では1人1リットルまでしか認めていません。1リットルを超える場合、廃棄を要求されることもありますので、ご注意ください。

▷パスポートとビザ(ガルーダ航空ホームページより)

▷ガルーダ航空運航スケジュール
https://www.garuda-indonesia.com/jp/ja/news-and-events/202206_02

▷ANA運航スケジュール
https://www.ana.co.jp/ja/jp/book-plan/destination/international/india-es_asia-oceania/cgk.html

▷JAL予約

インドネシア国内での移動や規制は?

ワクチン接種3回が済んでいる場合、移動に関する規制はほとんどありません。国内線の飛行機に乗る場合も、PCR検査や抗原検査の必要はなくなりました。PeduliLindungiでのチェックもなくなりました。

ただし、2022年8月25日から、州・県・市の境を越える国内移動(空路、海路、車両、鉄道)には、18歳以上は3回、6〜17歳は2回のワクチン接種が必須となりました。6歳未満の場合、ワクチン接種は不要ですが、付き添いが必要です。健康上の理由でワクチン接種ができない場合、その旨の国立病院の医師からの診断書が必要です。

マスク着用は徐々に緩和されてきており、「屋外かつ密でない」場合はマスク着用しなくてよい、と定められました。ただし、屋内では、引き続きマスク着用が必要です。

バリのビーチ

では次に、インドネシアでの滞在が終わって、日本へ帰国する時の手続きです。

日本へ帰国、必要なことは?

2022年6月1日から日本の水際対策が緩和され、インドネシアの入国規制区分は最も規制の緩い「青」となりました。2022年11月14日、MySOSが廃止されました。

2022年9月7日から、ワクチン3回接種している場合は、「出国前72時間以内に受けたPCR検査の陰性証明書」も不要となりました。2022年10月11日から、日本政府が有効と認めるワクチンにシノバック、シノファームも入ることになりました。世界保健機関(WHO)の「新型コロナワクチン緊急使用リスト」に掲載されているワクチンのいずれか3回を接種していればOKです。詳しくは下記をご覧ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/border_vaccine.html

有効なワクチン3回接種証明書のない18歳未満の子供については、有効な接種証明書を持つ保護者が同伴する場合には検査証明書が免除されます。また、保護者が有効なワクチン接種証明書を保持せず、「陰性」の検査証明書で入国する場合、保護者に同伴して入国する未就学(おおむね6歳未満)の子供は、検査証明書を保持していなくても良い、とされています。

厚生労働省ホームページ「よくある質問」の「『水際対策強化に係る新たな措置』のQ&A」を参照。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00209.html

1. PCR検査の受け方

ワクチン3回接種していない場合は、引き続き、日本に入国する際には、出国前72時間(24時間x3日)以内に検体採取したPCR検査結果の陰性証明書が必要です。

インドネシアでは、PCR検査を受けるのも、証明書を入手するのも、日本に比べて非常に簡単です。ドライブスルー形式での検査場もあります。値段の上限は、ジャワ・バリ両島では27万5000ルピア(2021年10月より)と定められていますので、日本のように「値段の安い所」を探し回る必要もありません(ただし、クリニックによっては検査料とは別に、Administration fee、document feeが追加される場合もあります)。領収書はもちろん発行されますし、通常は、クレジットカード決済も可能です。

これまでネックだったのは、日本政府が独自の「検査証明書フォーマット」を要求していたことです。このため、日本政府のフォーマットで検査結果を出してくれる場所を探す必要がありました。しかし、「ファストトラック」使用の場合、日本政府のフォーマットでなくても承認されるようです(ファストトラックのやり方は、下記の2をご覧ください)。心配な人は、在インドネシア日本大使館や在デンパサール日本総領事館のホームページに掲載されている医療機関を利用すると良いでしょう。

検査結果は、検査を受けてから24時間以内に、メールに添付されるなどして送られて来ます。紙(原本)でなくても、ソフトコピーで問題ありません。「ファストトラック」の申請には、この検査証明書の写真をアップします。紙の原本が欲しい人は、検査を受けた場所まで自分でピックアップしに行きます。

証明書は、検体採取日時が時間まで(「何時何分」と)記載されているかどうか、パスポート番号や氏名、性別が正しいか、有効とされている検体か、クリニックの名前と印があるか、などを念入りに確認しましょう。

▷日本政府の陰性証明書フォーマット
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00248.html

ジャカルタで、日本政府のフォーマットに対応したPCR検査が受けられる日系クリニック(在インドネシア日本大使館のホームページより。「Q28」をご覧ください)

https://www.id.emb-japan.go.jp/info20_20j_nyukokuFAQ.html

※このリスト以外にもあり、例えば、下記でも可能です。

バリで、PCR検査が受けられる医療機関(在デンパサール日本総領事館のホームページより。「邦人がよく利用する主な医療機関」)

2. Visit Japan Web

2022年11月1日以降、「入国審査」「税関申告」「検疫(ファストトラック)」の入国手続きが「Visit Japan Web」に一元化されました(それまで使われていたMySOSは2022年11月14日、終了しました)。
※スマホなどを持っておらず「Visit Japan Web」が利用できない場合は、検疫、入国審査、通関の、各職員の案内に従ってください。

▷Visit Japan Web

▷ファストトラック

▷詳細解説 Visit Japan Web登録方法

日本での隔離は?

2022年6月1日から、ワクチン接種、未接種にかかわらず、隔離は不要となりました。空港到着後、空港での検査もなく、そのまま帰宅できます。

以前に比べると、インドネシアへの行きも、日本への帰りも、とても楽になりました!

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