「友だちがおぼれた」川遊びで中2・高1相次いで死亡 命なくさないためにどうすれば…

先週木曜日、広島・三次市で女子中学生が川に流され、亡くなりました。22日は、広島市で男子高校生が…。あらためて感じる川に潜む危険…。専門家は、事前の確認や準備が重要だと強調しています。

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若い命が奪われる痛ましい事故が、また、川で起こりました。22日午前11時ごろ、広島市安佐北区久地の太田川で「川遊びしていたら、高校生の姿が見えなくなった」という内容の通報がありました。

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消防などが捜索にあたり、およそ1時間後、川の中から1人が引き上げられました。

福岡公陽カメラマン
「男性でしょうか。川から救助された人に心臓マッサージが続けられています」

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救助されたのは、高校1年の男子生徒…。意識のない状態で病院に運ばれ、その後、死亡が確認されました。

現場は、太田川と吉山川が合流する付近で、生徒は深さおよそ4メートルの川底で発見されたということです。死因は溺死でした。

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貴船桃佳記者
「地元の人は、こちらの岩場から飛び込んで遊ぶ人たちの姿たびたび目撃していたということです」

近くの住民は
― 夏場は飛び込む人も?
「多い」
― ご自身もその川で遊んだことがある?
「ありますけど、あそこは深いから。危ない。(足は)つかない」

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警察によりますと、死亡した生徒は、友人5人とおよそ2メートルの高さにある岩場から川に飛び込んでいたということです。

広島県内では、19日にも三次市で、川遊びをしていた中学2年生の女子生徒が流され、死亡する事故がありました。

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女子生徒は、友人と一緒に中州に向かって歩いていたところ、転倒して流され、溺れたとみられます。

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川遊びで立て続けに失われた若い命…。河川での水難事故について20年分のデータをまとめる河川財団は、「水難事故マップ」を公開しています。

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これを見ると、22日の現場の少し上流でも9年前に男性が亡くなる事故が発生していることが分かります。

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河川財団 子どもの水辺サポートセンター 菅原一成さん
「週末、どこかの川に遊びに行くとかが決まっていれば、マップを見て、過去に水難事故が起きたかどうか判断する1つの材料になるかなと」

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川で遊ぶ機会が増える季節を前に、河川財団は、「身近な川でもライフジャケットの着用や、遊ぶ場所の地形や水位を事前に確認するなど、事前にしっかり準備をすることが大切」と呼びかけています。

河川財団子どもの水辺サポートセンター 菅原一成さんに聞く

Q水難事故マップの活用法について
水難事故が多発しているところには、利用者が多いことや、地形的に川の流れが速いなど特徴があるのでよく確認することが大切。合わせて、水難事故マップに過去の水難事故記録がに掲載されていない場所でも安全というわけではなく、川ならばどこであっても事故は起こりうるので水難事故マップの確認と合わせて、川の基本的な特性などを勉強することも大切

Qこれから川遊びをするときに気を付けるべきことは?
「①知識を身に着ける」「②装備をする」「③情報を得る」の3つ。
具体的には、川に流れや深みがあるという川の特性についての知識を身に着ける、ライフジャケットを着用することなど装備をする、インターネットを使いリアルタイムで天候や川の水位などの情報を得ること。

目の前で人が流されている場合、慌てて飛び込んでいくのではなく、ライフジャケットがあればライフジャケットを装着し、下流の方に流れが緩やかな場所があるかどうかなど川の流れを見極めて行動する。

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