女児死亡…生後4カ月、マットにたたき付けた母が認める 泣きやまず、両手でつかみ上げ「追い詰められた」

さいたま地裁=さいたま市浦和区高砂

 昨年9月、埼玉県春日部市の自宅で生後約4カ月の長女をベビーマットにたたき付けて死なせたとして、傷害致死の罪に問われた無職の母親(21)の裁判員裁判の初公判が23日、さいたま地裁(金子大作裁判長)で開かれた。母親は「(間違いは)ありません」と起訴内容を認めた。

 冒頭陳述で検察側は、母親が長女の泣き声にいら立ちを募らせ、「ベビーマット上に横たわっていた女児の両脇を両手でつかみ、約40センチの高さまで抱え上げ、ベビーマット上にたたき付けた」と指摘。「犯行態様は危険で、結果が重大だ」と述べた。

 弁護側は、母親が育児により「不安やストレスを抱えるようになった」と主張。「(長女を)なだめたが泣きやまず、追い詰められ、たたき付けてしまった」と説明した。

 起訴状などによると、昨年9月16日、春日部市の自宅でベビーマット上に横たわっていた長女=当時生後約4カ月=を両手で抱え上げ、ベビーマット上にたたき付ける暴行を加え、外傷性脳損傷により死亡させたとしている。

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