ボルボ“2番目のBEV”は既存のベストセラーがベース、最小SUV『XC40リチャージ』登場

 日本におけるボルボのベストセラーとして、ブランドのボトムラインを担ってきたコンパクトSUV『XC40』をベースに、史上初のBEVとして誕生した『C40リチャージ』に次ぐ2番目の電気自動車『XC40リチャージ』が登場。ツインモーター仕様とシングルモーター仕様の2モデルを設定し、7月7日よりオンラインでの販売が開始される。

 記念すべき最初のピュアエレクトリック・モデルとして登場した『C40リチャージ』も、同モデルを軸としたクーペ・クロスオーバーのスタイルを採用していたが、今回登場する2番目のBEVも、ベースとなった『XC40』から採用を開始したCMAプラットフォームを軸に、駆動用バッテリー搭載やエンジンの非搭載化に合わせて、フロントセクションやフロア構造をBEV専用設計へと転換している。

 また、エクステリアも新デザインのフロントフェイスやホイールデザインとともに、全車でブラックルーフ仕様とするなどICE(内燃機関)搭載車とは差別化が図られ、上級グレードにオプション設定されるフル・アクティブ・ハイビーム付ピクセルLEDヘッドライトは、内蔵された84個のピクセルLEDを制御し、同時に最大5台の車両に対して遮光が可能に。

 他のドライバーを眩惑させることなく、照射パターンを最適化させて夜間視界を確保し、より安全な運転に寄与するとともに、ステアリング操作に合わせてライトを照射し、進行方向の道路の視界を確保するアクティブベンディング機能も備わっている。

 そのグレード体系はシンプル化され、前後にモーターを搭載し全輪を駆動する高性能ツインモーター(AWD)仕様“XC40リチャージ アルティメット・ツイン・モーター”と、前輪にモーターを搭載し、電気自動車ならではの静かでスムーズなドライブフィールを実現したシングルモーター仕様“XC40リチャージ プラス・シングルモーター”の2グレードを用意。

 ツインモーター仕様では前輪と後輪それぞれにモーターを搭載し、合計最高出力300kW/660Nm を発生するAWD(全輪駆動) パワートレインを採用。搭載する駆動用バッテリー容量は78kWhで、航続距離は欧州WLTPモードで約434kmとしている。

全車でブラックルーフ仕様とするなどICE(内燃機関)搭載車とは差別化が図られた
世界的な販売展開に合わせ、BEVはオンライン専売とし、ボルボWebサイト上に専用サイトを開設

■停止状態まで制御するワンペダルドライブを実装

 一方のシングルモーター仕様は前輪駆動とし、容量69kWhの駆動用バッテリーによって航続距離424kmを実現。普通充電ではAC200Vの場合9.6kW、CHAdeMOなどの急速充電ではDC150kWまで対応している。

 双方のパワートレインともにアクセルペダルのコントロールだけで、加速と減速を直感的かつシームレスに制御できるワンペダルドライブを実装し、最終的に停止まで制御することが可能に。これにより、ストップ・アンド・ゴーの都市交通においてより快適に車速のコントロールが可能となり、緊急時にはアクセルを離した瞬間に制動が開始されることで、制動距離短縮にも寄与する。

 その先進性を表現するインテリアもレザー(本革)フリーとし、一部にリサイクル素材が使用されたスウェードテキスタイルと、洗練された感触のハイテク合成素材であるマイクロテックを組み合わせた新シート素材を採用。カーペット素材は100%ペットボトルリサイクル素材を使用し、地元スウェーデンのアビスコ国立公園の地図等高線をモチーフにして描かれたバックライト付きの“Topography”と呼ばれる半透明デコラティブ・パネルにより、独特の柔らかな雰囲気が演出される。

 そのほか、緊急通報サービスや故障通報サービスなどと連携する“Volvo Cars app”やGoogle搭載の新インフォテイメント、チルトアップ機構付き電動パノラマ・ガラス・サンルーフなどを標準装備。高度な先進安全および運転支援機能も当然のように網羅され、価格はシングルモーター仕様が579万円(税込)、ツインモーターが679万円(税込)となっている。

ボルボ公式サイト:https://www.volvocars.com/jp/v/cars/xc40-hybrid

レザー(本革)フリーのインテリアでは、一部にリサイクル素材が使用されたスウェードテキスタイルを採用
洗練された感触のハイテク合成素材であるマイクロテックを組み合わせた新シート素材も採用する

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