16歳で被ばくし核廃絶を訴えた人物を取材した父 娘が長崎で父たちの思いひもとく 「長崎の郵便配達」

ドキュメンタリー映画「長崎の郵便配達」が、8月5日より劇場公開されることが決まり、予告編が公開された。

元イギリス空軍大佐で世界を回るジャーナリストだったピーター・タウンゼンドによる、16歳で郵便配達中に被爆し、生涯をかけて核廃絶を世界に訴え続けた谷口稜曄(すみてる)さんを取材したノンフィクション小説「THE POSTMAN OF NAGASAKI」。「長崎の郵便配達」は、タウンゼンドの娘で女優のイザベル・タウンゼンドが、父親の著書を頼りに長崎でその足跡をたどり、父と谷口さんの思いをひも解いていくドキュメンタリー映画となっている。

監督・撮影を務めた川瀬美香は、谷口さんから出版についての相談を受け、ニューヨークでの講演を聞き、父の意志を受け継ぎたいと願うイザベルと出会ったことで、映画の制作を決心。2017年に谷口さんが突然帰らぬ人となり、プロジェクトは一時中断しかけたが、奇跡的にタウンゼンドの取材テープを発見したことで完成につながった。

公開された予告編では、生前のピーター・タウンゼンドの姿や、ニューヨークの国連本部でスピーチをする谷口稜曄さんの姿などが映し出される。そして、2018年8月に長崎を訪れたイザベルが、父の著書をなぞり、時に父のボイスメモに耳を傾けながら、本に書かれた場所を巡っていく様子が続く。タウンゼンドと谷口さんの間に芽生えた特別な友情、初めて知る父の姿、そして平和への願いを、イザベルが感じ取っていく姿が収められている。

【作品情報】
長崎の郵便配達
2022年8月5日(金)シネスイッチ銀座ほか全国公開
配給:ロングライド
©️The Postman from Nagasaki Film Partners

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