食中毒の家族4人、「ノビル」そっくりの有毒植物「タマスダレ」食べる…交ざって自生 天ぷらにして嘔吐

狭山保健所=狭山市稲荷山

 埼玉県は24日、狭山保健所管内に住む10~40代の家族男女4人が、有毒植物「タマスダレ」を食べて食中毒を起こしたと発表した。家族が自宅付近の土手で採った野草「ノビル」に交ざっていたとみられ、現在は全員回復している。

 県食品安全課によると、家族は20日午後6~7時ごろ、採取した野草を天ぷらに調理し、同居家族6人で食べた。うち4人が吐き気や嘔吐(おうと)の症状を起こした。21日に受診した医療機関から「持参した残品を確認したところ、ノビルに交ざってタマスダレとみられる野草があった」と連絡があり、狭山保健所が調べたところ、タマスダレによる症状と一致した。

 タマスダレはノビルと判別がつきにくく、交ざって自生していたとみられている。同課は「判別できない植物は『採らない、食べない、売らない、人にあげない』を徹底してほしい」と呼びかけている。

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