きかちゃん手術終了 南島原出身・森さん長女 米で心臓移植「救う会」が公表

渡米前の木花ちゃん(左)と父賢吾さん=東京、国立成育医療研究センター(きかちゃんを救う会提供)

 重い心臓病と闘う森木花(きか)ちゃん(4)=神奈川県葉山町=が日本時間の22日、米国で心臓移植手術を受けた。昨年11月に渡米後、ニューヨーク市内のコロンビア大学病院に入院し、移植希望リストに登録して順番を待っていた。両親の友人らでつくる「きかちゃんを救う会」が24日、ホームページで公表した。
 木花ちゃんは南島原市西有家町出身の森賢吾さん(42)の長女。救う会によると、臓器提供者(ドナー)の決定後、手術が22日午後7時に始まり、23日午前3時に終了した。集中治療室(ICU)で人工心肺装置ECMO(エクモ)をつけて経過観察しているという。
 救う会はホームページで「ドナーになってくださったお子さまのご冥福を心よりお祈りするとともに、深い悲しみの中で尊い決断をしていただいたご家族に心より感謝申し上げます」とつづっている。
 木花ちゃんは1歳4カ月の頃、心臓の働きが低下する「拡張型心筋症」と診断された。体外設置式補助人工心臓(VAD)をつけて都内で入院していたが病状が悪化。早期の移植実現のため、救う会が昨年6月末に募金活動を始めた。県内でも賢吾さんの友人らが活動を重ね、約3カ月で米国での移植に必要な3億5千万円が集まった。


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