風力発電ベンチャーとして知られていたアイピーピージャパン(株)が破産開始

※画像は実際の企業と関係はありません

 アイピーピージャパン(株)(TSR企業コード:295859601、法人番号:8010401048068、港区新橋2-16-1、設立2002(平成14)年7月、資本金4億5815万円、兼作明利社長)と、関連の御津風力発電(株)(TSR企業コード:296487740、法人番号:2010401058527、同所、設立2005(平成17)年7月、資本金3000万円、同社長)は5月18日、東京地裁より破産開始決定を受けた。破産管財人には足立学弁護士(東京富士法律事務所、千代田区麹町3-3)が選任された。
 負債総額はアイピーピージャパンが債権者22名に対して約4億円、御津風力発電が債権者14名に対して約2億円、2社合計は約6億円。

 アイピーピージャパンは、風力発電事業を手掛け、海外の風力発電機を仕入れて国内企業などに販売していた。自然エネルギーベンチャーとして、大手企業やベンチャーキャピタルなどから出資を受けて事業を展開。2007年には、関連会社の御津風力発電が愛知県内で風力発電を開始し、2007年12月期には売上高約3億1300万円をあげていた。
 しかし、販売した海外製の風力発電機が、国内では想定通りの発電量を確保できないなどしたことから販売が伸び悩み、赤字が累積。資金繰りも限界に達し、2010年には従業員を解雇して休眠状態に入っていた。
 御津風力発電はその後も発電事業を継続していたが、2021年1月に発電機が故障し事業継続が困難となり、2社ともに今回の措置となった。

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