上越市五智2の市立水族博物館「うみがたり」は6月30日まで、1階ミュージアムショップ前でサクラダンゴウオを特別展示している。
サクラダンゴウオは体長1~2センチ、ずんぐりと丸い体ととがった背中、腹部の吸盤が特徴の魚で、日本海に生息する。桜が咲く頃に繁殖のため水面に上がってくることが「サクラ」の由来となっている。
これまで、太平洋側に生息するダンゴウオと同一種と考えられていたが、同館の池口新一郎副館長が参加していた研究チームにより、平成29年に新種として登録された。
上越の名物である桜との縁から、同館はサクラダンゴウオを館の新たなアイドルにしようと、令和2年から調査研究を開始。上越近海での生息例を探し、昨年3月に上越市内の漁港で初の採集に成功。今年4月にも採集し、今回の展示につなげた。
同館広報の照井未希さんは「今後は館内での繁殖や産卵などさらに研究を進め、館の新たなマスコットとして定着させたい」と話す。
「まるっとキュンですサクラダンゴウオ」と題した今回の展示では、体長約1センチのサクラダンゴウオと、ダンゴウオを展示。小さな体がよく見えるように、虫眼鏡を添えている。生態やこれまでの調査についても紹介している。
◇グッズ新開発 ショップ販売
アイドル化計画の一環として、サクラダンゴウオをかわいらしくキャラクター化したグッズを新開発し、ミュージアムショップで発売。トートバッグやマスキングテープ、ボーロなどで、同館限定の商品となる。