基本操縦と連携を強化 総務省消防庁、地域防災室が視察 糸魚川市消防団「ドローン隊」

 糸魚川市消防団の機能別消防団員「ドローン隊」の訓練がこのほど、同市南寺島2の市消防本部ヘリポートで行われた。災害時におけるドローンの利活用に向けて、総務省消防庁国民保護・防災部防災課地域防災室の職員2人が訓練を視察した。

消防本部で行われた市消防団「ドローン隊」の訓練。基本操縦の確認、消防団・消防署指揮隊との連携確認などを行った

 ドローン隊は2020(令和2)年4月、山岳隊と共に新設した。ドローンによる災害現場などでの情報収集を目的としている。現在の隊員は6人。誕生から2年余り。総合訓練の参加はあるが、隊が主体の本格訓練は初めて。
 今回は視察に合わせ、ドローンの操作技術の向上、ドローン隊と団指揮隊、市消防署指揮隊・勤務隊との連携強化を目的に実施した。
 開会に当たり市消防団の斉藤直文団長は、安全第一、スキルアップ、指揮命令系統の徹底の3点を要望。作本雅之隊員は「ドローンの特性を生かし、調査や捜索に効果を発揮できるよう、しっかり訓練したい」と決意を述べた。
 前半はドローンの基本操縦訓練、後半は強風下での火災発生と飛び火を想定し、ドローン隊と消防団・消防本部の連携訓練を展開した。
 連携訓練ではドローン隊が、住宅密集地に見立てたテントを上空から調査。飛び火エリアを確認・特定し、画像を送った。情報を受け、水槽車隊が放水、消火作業に当たった。
 活動内容を聴取した総務省消防庁地域防災室の矢後雅司課長補佐は「消防団と本部の連携が良く取れていると感じた。このような良い事例を(全国に)横展開していければ」と話した。

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