一度壊れた4人家族 再び絆をつなげるか? ダニエーレ・ルケッティ監督最新作「靴ひものロンド」公開決定

「ワン・モア・ライフ!」「ローマ法王になる日まで」のダニエーレ・ルケッティ監督最新作「靴ひものロンド」が、9月9日より劇場公開されることが決まった。

「靴ひものロンド」は、2017年に「ニューヨーク・タイムズ」で「注目の本」に選出されたドメニコ・スタルノーネの小説「靴ひも」を原作とした作品。1980年代初頭のナポリ。4人家族の平穏な暮らしは、夫の浮気で終わりを告げる。夫婦の絆を解こうとする父親とつなぎ止めようとする母親。夫婦の激しい口論、突然現れた魅力的な愛人、徐々に壊れていく母の姿を静かに見つめながらローマとナポリを行き来する子供たち。いびつな数年間を経て、家族はささやかなきっかけで再び一緒に暮らし始める。月日は流れ、夫婦が夏のバカンスから戻ると、家は荒らされ、飼い猫は失踪している。

妻ヴァンダを演じるのは、「幸福なラザロ」「おとなの事情」などのアルバ・ロルヴァケル。「夜よ、こんにちは」などのルイジ・ロ・カーショが、夫のアルド役を務める。そして、「息子の部屋」のラウラ・モランテと「息子の部屋」「ボローニャの夕暮れ」のシルヴィオ・オルランドが老年期の夫婦を演じる。イタリア映画で最高の名誉とされるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞では、アルバ・ロルヴァケルが主演女優賞に、シルヴィオ・オルランドが主演男優賞にノミネートされた。

公開されたポスタービジュアルでは、靴ひもを結び直す親子の足元とともに、夫、妻、姉弟の4人の間をすり抜けるように、靴ひも状に原題「Lacci」の文字があしらわれている。歩く4人の視線は誰ひとり交わることなく、明るくポップな雰囲気ながら不穏さも漂うビジュアルとなっている。

【作品情報】
靴ひものロンド
2022年9月9日(金)、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
配給:樂舎
©Photo Glanini Fiorito/Design Benjamin Seznec/TROIKA

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