2022年ブルーリボン賞は「京急1000形1890番台」、ローレル賞は「東京メトロ17000・18000系」「京阪3850形」

京浜急行電鉄1000形1890番台(写真:鉄道友の会)

鉄道友の会は26日、2022年ブルーリボン賞・ローレル賞を発表した。ブルーリボン賞は「京浜急行電鉄1000形1890番台」、ローレル賞は「東京地下鉄17000系・18000系」と「京阪電気鉄道3850形」が受賞した。

ブルーリボン賞「京浜急行電鉄1000形1890番台」

京急1000形1890番台は、新1000形の20次車として2021年5月6日の「モーニング・ウィング3号」でデビュー。愛称の「Le Ciel(ル・シエル)」は公募で選ばれたもので、2022年3月頃より車体に掲出している。

同社としては初となるL/Cカーであり、全座席にコンセントを採用。車内トイレも備え、通勤・通学のみならず観光用としても使用される。最新水準の機器類を積極採用しつつ、実績ある安定した仕様も踏襲した。

「チャレンジングな姿勢と堅実性を兼ねそろえたトータルバランスに優れた車両であり、多くの会員の支持を集めたことから、ブルーリボン賞に選定しました」(鉄道友の会)

ローレル賞「東京地下鉄 17000系・18000系」

東京地下鉄17000系(写真:鉄道友の会)
東京地下鉄18000系(写真:鉄道友の会)

東京メトロ17000系・18000系は、それぞれ営団7000系・8000系の後継車両としてデビューした。前者は有楽町線・副都心線、後者は半蔵門線を運行する。

車体構造や搭載機器については共通点が多い。座席幅の拡大など客室設備の向上もさることながら、各車両にフリースペースを設け、車両とホームの段差低減を図るなど、バリアフリーにも力を入れている。外観デザインでは、前部/後部標識灯の形状を17000系は丸型、18000系は直線的なものとし、各路線のラインカラーを車体色に採用して個性を打ち出した。

「17000系と18000系は得票数も多く、サービス設備や搭載機器のレベルアップを積み重ねた点や、2系列を基本仕様の共通化による取扱い、メンテナンスの共通化を最大化するとともに、投入線区の独自性の両面を実現したことを評価し、ローレル賞に選定しました」(鉄道友の会)

ローレル賞「京阪電気鉄道3850形」

京阪電気鉄道3850形(写真:鉄道友の会)

京阪3850形は2021年1月31日にデビュー。座席指定特別車両であり、大阪・淀屋橋から京都・出町柳までを運行する3000系車両全編成(8両×6編成)の6号車に組み入れられている。

8000系プレミアムカーのデザインコンセプトや機能を継承しつつ、窓配置や座席配置を最適化することで眺望の確保・前後座席間隔の拡大を実現するなど、快適な車内空間を追求した。ローレル賞の受賞は、同社としては6000系・3000系に続く3回目。

「京阪特急列車は転換クロスシートを備え、時代に呼応した幾多の細やかなサービスを提供してきました。その系譜を引き継ぎ、風雅な趣のある3850形プレミアムカーでは、通勤・観光のあらゆるシーンにおいて瀟洒で心地よい移動空間を楽しむことができます。その完成度の高さを評価してローレル賞に選定しました」(鉄道友の会)

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