中国は、現地時間5月20日、
「長征2C」ロケット
の打ち上げを実施しました。今回の長征2Cは、1機のロケットに3機の人工衛星を搭載する「
一箭三星
」方式で打ち上げられています。中国の宇宙開発を担う中国航天科技集団有限公司(CASC)によると、ロケットの打ち上げは成功し、衛星は無事に所定の軌道へ投入されたということです。
【▲ 酒泉衛星発射センターから打ち上げられる長征2Cロケット(Credit:長光衛星技術有限公司/我们的太空)】
長征2Cロケットは、北京時間2022年5月20日18時30分、中国北部にある酒泉衛星発射センターから打ち上げられました。長征2Cロケットには、上段ロケット「
遠征1号S
」が取り付けられ、衛星の軌道投入に用いられた模様です。遠征1号Sはこれまでに2018年10月9日、2021年8月24日、2021年11月3日の打ち上げで用いられており、今回が4回目の使用となります。
【▲ 長征2Cロケットの組み立ての様子(Credit: CASC)】
このミッションで搭載された衛星の詳細は分かっていませんが、目的は「
通信技術試験
」ということです。3機のうち、2機は
長光衛星技術有限公司
によって開発と製造が行われました。長光衛星技術有限公司は2015年10月から、リモートセンシング衛星「吉林一号」シリーズを打ち上げています。現地時間5月5日にも「吉林一号」寛幅01C衛星と「吉林一号」高分03D・8機が太原衛星発射センターから打ち上げられており、2030年までに138機の衛星から構成されるコンステレーションが構築されるということです。 なお、今回の打ち上げは長征ロケットシリーズ
421回目の打ち上げ
になったということです。 Source
- Image credit:長光衛星技術有限公司/我们的太空/CASC
- CASC \- “一箭三星”!长二丙/远征一号S成功发射低轨通信试验卫星
- 長光衛星技術有限公司 \- 我公司研制的2颗低轨通信试验卫星发射成功
- NASASpaceflight.com \- China launches three LEO communication satellites ahead of launch surge
文/出口隼詩