2022年第1四半期のDRAM市場は前四半期比4%減の240億3000万ドル、TrendForce

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●前四半期比マイナス成長となったDRAM市場

半導体市場動向調査会社であるTrendForceによると、2022年第1四半期のDRAM市場は前四半期比4.0%減の240億3000万ドルにとどまったという。

インフレやそれに伴う需要の減退、そして2月末のロシアによるウクライナ侵攻などが最終消費者の心理に影響を及ぼしたことに起因しているとみられるという。また同時に、クライアント側の在庫レベルが上昇し続けており、その在庫を減らすことに注力する事態となり、こうした動きの結果、全体的な販売の勢いが鈍化し、それに伴い、さまざまなDRAM製品の価格が下落、同四半期のDRAM市場はマイナスとなったとしている。

唯一のプラス成長を果たしたMicron

TrendForceによると、PCおよび自動車市場での好調な需要のおかげで、世界の3大DRAMメーカーの1社であるMicron Technologyの売上高は同2.4%増の55億9000万ドルとプラス成長を遂げた。一方の残り2社、Samsung Electronicsは同1.1%減、SK Hynixも同11.8%減とマイナス成長となった。しかし、これら韓国勢2社の合計市場シェアは70.8%、Micronが24%ほどで、SamsungとSK Hynixが市場1位と2位の地位のままであることに変わりはなく、中でも首位のSamsungのシェアは43.5%と2位以下を10%以上引き離している。

また、契約価格の下落から、これら大手3社の営業利益率は下方修正され、Samsungが48%、SK Hynixが39%、Micronが40.1%に下落したという。ただし、DRAMは現在、付加価値の高い先端プロセスへの移行が進められており、それによるコスト最適化が進むことが予想されるため、マイナスの市場要因が徐々に取り除かれていけば、利益の改善が進むとTrendForceでは予想している。

●DRAM市場軟調からラインの転換を図るメーカーも

SK Hynixは一部のDRAMラインをロジックに転換

DRAMトップのSamsungの2022年の目標は、引き続き生産能力の拡張を図るというものであり、DRAMについては2023年半ばに新しいP3Lファブ(韓国平澤事業所内)が稼働する予定のほか、DDR5への注力を進めていく模様であり2022年後半にも、PCおよびサーバー向けDDR5の生産割合が増加すると予想されている。

一方の韓国勢であるSK Hynixは、M16ファブ(韓国利川市本社工場内)と中国の無錫ファブのウェハ投入数量をわずかながら増加させているものの、M14ファブ(本社工場内)は一部のラインをDRAMからロジックへと移行させ、DRAMウェハの投入量を減らしたことで、全体でのウェハ投入量は微増にとどまったという。技術面では、すでに1α-nmプロセスでの少量生産を開始しており、年末までに一定の生産規模を達成することが期待されるという。

Micronは現状、生産能力の拡張を行っておらず、2021年に拡張工事を終えた台湾A3ファブの貢献は早くても2024年になる可能性があるという。同社は2021年後半に1α-nmプロセスを導入済みで、1β-nmプロセスも2023年前半より開始可能であり、3大DRAMメーカーの中でもっとも早いペースで微細化を進める見込みだという。