RNFレーシング、ヤマハから1年で離脱を発表。2023年からアプリリアと2年契約で、2チーム4台体制に/MotoGP

 5月27日、ロードレース世界選手権MotoGPに参戦しているアプリリアは、RNFレーシングと2年間の契約を締結して、少なくとも2023年から2024年まで2チーム4台体制でエントリーすると発表した。

 セパンレーシングチームは、2021年までペトロナス・ヤマハSRTのエントリー名で、ヤマハのサテライトチームとして参戦していた。しかし、2021年限りで活動を終了させ、2022年からRNFレーシングとして生まれ変わった。

 拠点はイギリス・オックスフォードに構え、ワークショップはベルギー・ロンメルに置いており、セパン・インターナショナル・サーキットの元CEOでチームプリンシパルのラズラン・ラザリ氏が引き続き指揮を執り、ウィルコ・ズィーレンベルグ氏がチームマネージャーを務める体制となった。

 それでもヤマハと契約を継続してYZR-M1を使用。ライダーはアンドレア・ドヴィツィオーゾとダリン・ビンダーを擁し、スポンサーも増やしてWithUヤマハRNF・MotoGPチームとして現在MotoGPクラスを戦っている。

 しかし、RNFレーシングは今季限りでヤマハと契約を終了させ、2023年から2024年までアプリリアのサテライトチームとしてRS-GPを走らせることとなった。

 アプリリアは2015年にMotoGPに復帰したオートバイメーカーで、1チーム2台体制のなか昨年に復帰後初表彰台を獲得。今年は優勝を経験し、昨日5月26日にはアレイシ・エスパルガロとマーベリック・ビニャーレスのふたりとも2024年まで2年契約を更新した。

 そのファクトリーチームのアプリリア・レーシングとサテライトのRNFレーシングの2チーム4台で2023年から戦うことになる。

2024年までアレイシ・エスパルガロとマーベリック・ビニャーレスを起用するアプリリア・レーシング

■マッシモ・リボラ(アプリリア・レーシング 最高経営責任者)
「RNFレーシングとの契約を発表できることを嬉しく思う。我々は常にスモールステップで推し進めたため、RS-GPの競争力を示すと同時に、さらに2台のマシンをコース上で見ることができるのは自然な流れだ。ノアーレのレーシング部門は、高性能モーターサイクルやスポーツマネジメントに適用される技術的な文化、知識の真の遺産と言える」

「RNFレーシングは、この素晴らしい遺産をさらに強化し、価値あるものにするためのパートナーを見つけた。私たちは、ライダーと最高の競争力だけでなく、新しい世代のエンジニア、技術者、マネージャーを育成することも考えている。アプリリア・レーシングの素晴らしい、オールイタリアの伝統を継続し、向上させるためになる」

■ラズラン・ラザリ(RNFレーシング チームプリンシパル)
「アプリリア・レーシングとの長期的なパートナーシップにとても感激している。我々の哲学は、ファクトリーチームと協力して、いつかアプリリアのファクトリーライダーとなるライダーを育成することに変わりない。我々は、アプリリア・レーシングとともに競争力を維持し、最終的に勝利することを確実にするために、彼らの開発を支援する」

「アプリリア・レーシングの提案は、今後2年プラスアルファの長期計画、戦略、セキュリティを満たすものであり、アプリリア・レーシングの信頼、信用、信念に感謝しなければならない。私たちは、来シーズンとこの新しいパートナーシップを楽しみにしている。同時に、この数年間、共に働き、共に成長してきたヤマハにも感謝の気持ちを表したい。しかし、我々は今シーズン、ヤマハとともに成績を上げ、最終的には2022年を最高の形で締めくくるために、集中力を高めていくつもりだ」

© 株式会社三栄