北前船大使に五木ひろしさん就任 瀬戸内海などゆかりの地盛り上げ

浜田理事長(左)から委嘱状を手渡され、笑顔の五木さん=東京都内

 江戸時代から明治時代にかけて日本海や瀬戸内海で海運を担った北前船をPRし、ゆかりの地の盛り上げを図る「北前船大使」に、歌手の五木ひろしさんが就任した。東京都内で27日、委嘱式が行われ、寄港地でもある福井県出身の五木さんは「人々がロマンを乗せて文化を運び届けた北前船を多くの方に知ってもらい、かつて寄港した全国の地のつながりを深めていきたい」と意気込みを語った。

 北前船の歴史を生かし、地域活性化や観光振興につなげる「北前船交流拡大機構」が結成6周年を記念して委嘱した。機構の浜田健一郎理事長から委嘱状を受け取った五木さんは、今月25日に発売した新曲「北前船/港町恋唄」を披露。歌詞には勇壮な航行の様子や倉敷、備前、玉野といった地名が盛り込まれている。

 北前船寄港地にまつわる物語は、東日本の11自治体が日本遺産に申請し、2017年に認定された。その後、倉敷、尾道、呉市などが加わった。

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