大糸線は一本の鉄路 利用促進輸送強化期成同盟会総会 南小谷-糸魚川駅間 存続望む声相次ぐ

 大糸線利用促進輸送強化期成同盟会の令和4年度総会が27日、長野県大町市の農協会館「アプロード」で開かれた。全線開通65周年記念事業の実施など本年度事業計画・予算、昨年度事業報告・決算など6議案を承認し、沿線が一体となった活動推進を確認した。

南小谷―糸魚川駅間の存続に向けた前向きな発言が相次いだ大糸線利用促進輸送強化期成同盟会の令和4年度総会

 存続問題が浮上しているJR西日本管轄の南小谷―糸魚川駅間について、JR東日本区間沿線の出席者からも「大糸線は松本―糸魚川駅間が一本の鉄路」などと存続を望む声が上がった。
 同会は、大糸線全線の利用促進、輸送増強を目的に沿線自治体と新潟・長野両県、関係団体などで組織する。総会には、会長の牛越徹大町市長、会長代行の米田徹糸魚川市長、臥雲義尚松本市長(代理)、太田寛安曇野市長(同)をはじめ副会長、監事、理事の役員、地元選出議員の顧問らが出席。任期満了に伴い、会長、会長代理を再任した。
 出席者からは、南小谷以北の存続へ学校行事での活用など前向きな提言が相次いだ。観光面など広い視野での国への働き掛け、具体的な数値目標を示した活動の必要性を指摘する声もあった。
◇「振興部会」概要を報告
 「大糸線沿線の活性化および持続可能な路線としての方策」をJR西との間で検討する同同盟会「振興部会」について、事務局が今月19日に開かれた第1回の概要を報告した。
 議長を務めた牛越会長は「温かいご提言を多く頂いた。皆さんの総意で大糸線の振興発展、沿線地域の振興のために力を尽くしたい」と総括した。閉会後に米田会長代行は「全体で取り組もうという機運をうれしく感じる」と話した。

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