【漫画】ジワっとくる『嘘みたいな本当の話』!思いが引き寄せた女性たちの再会にアナログ世代が感涙

『アラフォー漫画家が、ファッションデザイナーを目指す話』という漫画がSNSで話題を呼んでいる。作者の小柳かおりさん(@kaokaokaoriri)さんは、IT企業に勤める会社員、漫画家、ファッションデザイナー、自身が立ち上げたブランドのオーナーという多彩な顔を持ち、慌ただしく過ごしていたある日、奇跡のような出来事に遭遇。その出来事を『嘘みたいな本当の話』という作品として発表し、各種メディアで話題をさらった。

今回、小柳さんにメールで取材を行い、その奇跡の出来事に関する思いと、創作についてもお話を聞いた。

◆20年ぶりに出会った、あの時の漫画家

2000年に、秋田書店の少女マンガ誌でデビューを果たし、恋愛作品を中心に発表していた小柳さん。当時はまだSNSが浸透する以前の時代。同じ雑誌に作品を発表する作家に関心があっても、手軽に連絡をとったり、人となりを確認したりする術がなかった。「同じ新人作家なので常にライバルとして意識していて、名前だけはしっかり覚えていました。その中で、当時から絵が上手く、また作風も大人びていたため、自分にはないものを持っていると思って意識していた方がいたんです」。

「エッセイは自分事なので、主観的になりすぎると逆に伝わらなかったりするため、“何を伝えたいか”“それは読み手に共感してもらえそうか”という点を考えながら描いています」と小柳さん。『アラフォー漫画家がファッションデザイナーを目指す話』第1話-1

大学進学や就職などを理由に、以前のようなペースでは漫画を描く機会が減っていったという小柳さん。それから月日が流れ、ファッションデザイナーという新たな挑戦をする中で、何気なく出展したイベントで信じられない奇跡が起きる。

『嘘みたいな本当の話』1

出展ブースで偶然、隣り合った女性が、当時新人作家として切磋琢磨し、強く印象に残っていた漫画家の小樹藍りんさんだったのだ。20年ぶりという奇跡のようなこの出来事を漫画にし、SNSで発表したところ「とても素敵なお話でした」など、大きな反響を得ることに。

たとえ、歩んできた道は違っても、挑戦をあきらめなかった強い思いが引き寄せた奇跡。小柳さんは言う。「今後もよりファッションの方に力を入れ、ブランドの認知度向上や、洋服製作のスキルを伸ばしていきたいと思っています。そのような内容を漫画にも反映しながら、“チャレンジしたい人へ勇気を与える”励ましになるような漫画を描きたいと思っています」。小柳さんが応援する人々が、また新たな奇跡を呼び起こしていくのだろう。

■■小柳かおりさん情報
Profile.
2000年頃に秋田書店の少女誌にてデビュー。主に恋愛漫画を中心に執筆し、『ミステリーボニータ』、『プチプリンセス』に掲載される。現在は「小柳かおり」名義で、当時の作品を『コンパスコミックス』として電子配信中。

▼Twitter
https://twitter.com/kaokaokaoriri?s=20&t=TDU1vVzJDAtM_MxQeLsYFg

▼ファッションブランド「Antique Carrie」ショップページ
https://shop.antique-carrie.com

(よろず~ニュース特約・橋本未来)

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