長崎・茂木に交流拠点「Mogi Note」オープン 地域課題解決目指す

サテライトオフィスを案内する大島さん=長崎市、Mogi Note

 長崎市茂木町のゲストハウス「NAGASAKI HOUSE ぶらぶら」内に、オープンイノベーション拠点となる空間がオープンした。名称は「Mogi Note(モギノオト)」。運営会社は、都市部企業にサテライトオフィスやワーケーション先として活用してもらうほか、地場企業や個人事業主との交流を通じて、新しいコミュニティーや事業の創出を期待。さまざまな個人や組織をつなぎ、地域課題の解決を目指している。
 運営するのはtoitoitoi(長崎市、大島徹也代表取締役)。同町内で二つの料亭跡をそれぞれ改装し「ぶらぶら」とホテル「月と海」などを運営している。宿泊客に地元の飲食店やアクティビティなどを利用してもらう「地域まるごとホテル」をうたっている。
 モギノオトは地名の茂木に、「調子」「注目すべきもの」などを意味する英語noteを組み合わせて名付けた。「地元の空気感や音を感じてほしい」という思いを込めた。

海を見渡せる会議室

 3階建て「ぶらぶら」の1、2階の一部を再改装した。1階のコワーキングスペースは月額と日額の2プランを設定。2階は法人会員専用のシェアオフィスや会議室で、食事・宿泊付きプランもある。部屋の窓から橘湾を見渡すことができ、リラックスして仕事に臨める。今後は利用者の意見を取り入れて設備を整え、居心地の良い空間を共につくりあげていく。
 近くの「月と海」では既にワーケーションを受け入れている。市中心部から車で15分程度と近く、自然に囲まれゆったりとした時間を過ごせる環境が好評という。東京の会社に勤務し、1月からここに滞在しリモートワークをしている渡辺智哉さん(33)は「外から来た人を歓迎してくれる雰囲気がある。海が目の前にあり、アクティビティも楽しめるので、仕事のオンとオフの切り替えがすぐにできるのが魅力」と話す。
 大島さんは「外からの視点が入ることで、地元だけではできない社会課題解決のきっかけになるかも。観光だけではなく、人が集まり何かを生み出す共創の場をつくっていきたい」と意気込む。


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