苦楽の50年振り返り 絆確かめる 「金婚夫婦の集い」倉敷会場

349組が参加した第24回「金婚夫婦お祝いの集い」倉敷会場=倉敷市民会館

 第24回「金婚夫婦お祝いの集い」(山陽新聞社主催)倉敷会場が28日、倉敷市本町の市民会館で開かれた。岡山県西部を中心に、昭和から令和まで手を取り合って歩んできた夫婦349組が出席。苦楽を刻んだ50年を振り返るとともに、いつまでも変わらぬ絆を確かめ合った。

 式典では、山陽新聞社の佐々木善久常務取締役倉敷本社代表が「晴れて金婚の年を迎えられた皆さまに、心よりお祝い申し上げます」とあいさつ。参加者を代表し、びほく農協組合長を務めた田村晴己さん(79)、順子さん(72)夫妻=高梁市=に、祝辞状と記念品を手渡した。

 田村さんは謝辞で、「仕事、家庭、子育てと多忙な日々の妻には感謝でいっぱい。苦楽を共にしたが、過ぎてしまえばあっという間だった」と順子さんをねぎらい、参加者に「共に元気で支え合い頑張ろう」と呼び掛けた。

 会場では岡山フィルハーモニック管弦楽団が「ひとりじゃないの」「太陽がくれた季節」など当時の流行歌を演奏。半世紀のニュースや郷土の発展を収めた映像「共に歩んで50年」の上映、金婚夫婦のインタビュー、民謡歌手田中みずほさんのステージもあり、会場は和やかなムードに包まれた。

 金婚夫婦が結ばれた1972(昭和47)年は、社会の構造が国内外で大きく変わった。沖縄が米国統治下から日本に復帰し、日中国交正常化も実現。岡山県内では山陽新幹線の新大阪―岡山間が開業するなど、都市基盤の整備が進んだ。

 集いは山陽新聞社の創刊120周年を記念して始まった地域貢献事業。新型コロナウイルス禍の影響で3年ぶりの会場での開催となり、マスク着用や入場時の検温、消毒などコロナ対策を徹底した上で開いた。会場で撮影した夫婦の記念写真などは後日届けられる。

349組が参加した第24回「金婚夫婦お祝いの集い」倉敷会場

© 株式会社山陽新聞社