上海市の外資系銀行、国境を越えた協力で企業支援

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上海市の外資系銀行、国境を越えた協力で企業支援

上海市の外灘から見た外資銀行の並ぶ陸家嘴エリア。(資料写真、上海=新華社記者/李賀)

 【新華社上海5月28日】国境を越えた協力や貿易関連サービスは外資系銀行が得意とする分野だ。中国上海市にある外資系銀行は、新型コロナウイルスの感染拡大以降、国境を越えた連携や協業で持つ専門的な強みを生かし、各種クロスボーダー取引のヘッジ商品を提供するなど、企業が苦境を乗り切れるよう支援してきた。

 三菱UFJ銀行の中国子会社、三菱日聯銀行(中国)はこの2カ月近く、懸け橋としての役割を発揮している。日本の本社と連携して中国の「金融による企業操業再開支援」措置を宣伝し、投資家の不安払拭(ふっしょく)と日系企業の対中投資意欲の維持に努めてきた。

上海市の外資系銀行、国境を越えた協力で企業支援

27日、三菱日聯銀行が文広大廈に設置したコロナ対策センターで働く職員。(上海=新華社配信)

 今年4月には、コロナ下で多様化する企業の資金需要に応じるため、先鋒国際金融租賃や北京現代汽車金融、東風日産汽車金融などの自動車リース大手が発行する5件の資産証券化プロジェクトに参加した。累計投資額は6億元(1元=約19円)、引受額は4億元に上り、コロナの影響を大きく受けた自動車関連企業の債券による資金調達需要を支援した。

 仏銀のパリ銀行(中国)は、ドル建て原材料の輸入により元安リスクにさらされる鉄鉱石・鋼材貿易企業に対し、3千万ドル(1ドル=約127円)のエクスポージャーにヘッジをかけ、同社のコストを固定した。同行関係者によると、その後の米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げにより元安が進んだが、同社がパリ銀行と結んだ外貨購入先渡契約が同社の財務状況の見通しを安定させ、コロナ下での主業務収入を保障した。

上海市の外資系銀行、国境を越えた協力で企業支援

26日、三菱日聯銀行の前灘ヘッドオフィスで、仮眠用のベッドの前で業務に当たる職員。(上海=新華社配信)

 シンガポールのユナイテッド・オーバーシーズ銀行の中国法人、大華銀行(中国)は、同行がクロスボーダー人民元決済優良企業と認定した顧客企業に対し、決済円滑化サービスを提供。認定された企業は支払説明書などを提出するだけで、モノの貿易、サービス貿易でのクロスボーダー人民元決済関連の業務を迅速に処理でき、為替リスクを回避している。

 ここ数年の状況を見ると、外資系銀行は対中投資を継続的に拡大し、中国金融市場への関与を深めることで、上海との共存共栄を図っている。

 英銀のHSBC(中国)は26日、資産管理事業拡大に向けた新戦略を発表。中国本土市場への投資を一層拡大する方針を示した。同行の王雲峰(おう・うんほう)行長兼行政総裁は「コロナは幾重もの試練をもたらしたが、中国経済が見せた粘り強さは成長基調が長期的に続くことをわれわれに確信させた」と語った。(記者/桑彤)