セックス・ピストルズ、女王在位70周年にあわせて「God Save The Queen」の新ビデオを公開

Sex Pistols - Photo: Jorgen Angel/Redferns

エリザベス女王の在位70周年を祝うプラチナム・ジュビリーにあわせて、映像監督のジュリアン・テンプルがセックス・ピストルズの名曲「God Save The Queen」の新ビデオを製作した。

この新たなミュージック・ビデオは、1977年5月にロンドンのマーキー・クラブでジュリアン・テンプルが撮影したパフォーマンス映像に、同年6月のエリザベス女王即位25周年の記念式典の日に行われた悪名高いテムズ川でのボート・パーティの映像を組み合わせたものだ。

<YouTube:Sex Pistols - God Save The Queen> 

物議を呼んだ「God Save The Queen」

1977年にリリースされた「God Save The Queen」は、エリザベス女王を痛烈に批判した歌詞であり、女王の即位25周年の記念式典(シルバー・ジュビリー)の際には、式典が行われたウェストミンスター宮殿に面するテムズ川でピストルズがゲリラライヴを行ったことはよく知られているバンドの逸話の一つだ。

この騒動を受け、バンドは契約からわずか6日で所属レーベルのA&Mから解雇され、プレス済の25,000枚のレコードが破棄された。そのうちの何枚かは、現在ではロック界で最もコレクターの多いレコードのひとつとなっている。

この騒動の後、セックス・ピストルズはすぐにヴァージン・レコードと契約。ヴァージンは騒動の元となった「God Save The Queen」を正式にリリースした。この曲はBBCで放送禁止になったにもかかわらず、NMEチャートで1位を獲得。全英シングル・チャートでは2位となったが、これは意図的に1位を外されたのではという噂も流れたほどだった。

記念シングルと新伝記ドラマ

この象徴的で当時を代表するリリースの記念日を祝うために、このシングルの2つのバージョンが再リリースされることになった。A&Mからのリリースの年の数である、1,977枚が販売。さらに4,000枚のヴァージン・シングルも販売される予定となっている。どちらのバージョンもオリジナルのアートワークを再現しており、A&M盤は一般的な会社のスリーブで、シルバー/プラチナム・ヴァイナルにプレスされている。ヴァージン・シングルは、ジェイミー・リードがデザインしたセックス・ピストルズの象徴的なアートワークが施されている。

また、セックス・ピストルズを描いた新テレビ・ドラマ『Pistol』が5月31日に英米で公開されることに合わせて、1976年から1978年までのセックス・ピストルズの楽曲が集められた20年以上ぶりとなる最新ベスト・アルバム『The Sex Pistols: The Original Recordings』が5月27日に発売となった。

Written By Tim Peacock

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