ニュル24時間、決勝当日朝にBoP変更。フロントロウに並んだフェラーリとBMWが重量増

 ドイツ・ニュルブルクリンクを舞台に、丸1日にわたって長く厳しい戦いが繰り広げられるADACトタルエナジーズ24時間レース。“ニュルブルクリンク24時間”としてよく知られている耐久レースは、今年50回目の節目の大会として現地5月28日(土)16時にスタートが切られた。

 この日の朝にBoP(バランス・オブ・パフォーマンス/性能調整)がアップデートされ、予選上位につけたフェラーリとBMWのGT3カーの最低重量が変更された。

 現地8時36分に発表されたオフィシャル・テクニカルレポートによると、フェラーリ488 GT3エボとBMW M4 GT3はそれぞれ10kgの重量増加を受け、24時間の決勝レースでは27日(金)夕方に行われたトップ・クオリファイ時よりも重くなることになった。

 1305kgとなったフェラーリはトップ・クオリファイ2において、ルカ・ルートヴィヒ駆る26号車488 GT3エボ(オクタン126)がポールポジションを獲得。1350kgで決勝に向かうBMWは、アウグスト・ファーフスがステアリングを握った99号車M4 GT3(ローヴェ・レーシング)が予選2番手につけている。

 BMWについてはエンジン回転数の低いレンジでのターボブースト圧も削減された。一方、TFスポーツが投入しているアストンマーティン・バンテージGT3はターボブースト圧の追加が認められている。

 ポルシェ911 GT3 Rは予選前に10kg減の1300kgとなり、決勝でもこの重量が維持される。

 SP-XクラスのKTMクロスボウGT2も1300kgで予選に臨んだが、決勝を前に15kgのウエイトを下ろすことが認められ最低重量は1285kgとなっている。

 なお、フェラーリの重量増加は、“エボ2020”モデルを対象としたもので、オクタン126のマシンが唯一該当する。SP9プロアマに参戦しているレーシング・ワンの14号車フェラーリ488 GT3エボは重量調整の影響を受けない2018年のエボモデルだ。

116号車KTMクロスボウGT2 2022ニュルブルクリンク24時間レース
44号車ポルシェ911 GT3 R 2022ニュルブルクリンク24時間レース
90号車アストンマーティン・バンテージGT3 2022ニュルブルクリンク24時間レース

© 株式会社三栄